「必ず儲かる!」そんな美味しい話はない! 投資詐欺にご注意を

芸能人の投資トラブルが話題になっています。こういったトラブルを耳にすると、投資に対するネガティブなイメージを持ってしまいますね。投資は資産運用のための素晴らしい手段ですが、その一部で投資詐欺がありますから、皆さんもだまされないように注意してください。そのために、投資詐欺かどうかを見分けるポイントを紹介します。

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投資詐欺でよくある手口

まずは投資詐欺でどのような手口があるのか、最近の事例を紹介します。

✔︎ ポンジスキーム詐欺

ポンジスキーム詐欺は、「出資した方には運用益を配当金として支払う」という言葉で資金を集めます。
しかし、実際に資金が運用されることはありません。
出資者から集めたお金を他の出資者への配当金として支払いながら、破綻することを前提にお金をだまし取る手口です。


✔︎ ファンド詐欺

ファンドとは、資産運用のための金融商品や運用会社を表す言葉です。
ファンドでは、多くの投資家から資金を集め、ファンドマネージャーが共同運用を行います。
しかし、ファンド詐欺は架空の高利回りファンドを名乗って勧誘し、資金がある程度集まったところで連絡が取れなくなります。


✔︎ 未公開株詐欺

未公開株詐欺とは、実際には上場する予定がないにも関わらず、上場予定であると偽り、お金を要求する手口です。
未公開株の発行会社自体が架空の場合もあります。
上場されていない企業は情報公開が不十分という特性を利用した詐欺です。


✔︎ システムトレード詐欺

FX取引(外国為替証拠金取引)のような資産運用では、プログラムに従った自動売買システムを利用して運用する「システムトレード」というビジネスモデルがあります。
システムトレード詐欺では、「自動売買システムを使えば絶対に儲かる」と確実に利益が得られるかのような説明をする手口が目立ちます。

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投資詐欺かどうかを見分けるポイント

投資詐欺の多くには、共通する手口があります。
詐欺の手法を事前に知っていれば、不審な勧誘を受けた時に詐欺かどうかを見分ける判断材料になるでしょう。
投資詐欺を見分けるポイントを紹介します。

一番の共通点は「必ず儲かる」と言って勧誘してくること。

しかし、資産運用では「必ず」「100%」「元本保証」はありません。
リスクとリターンは表裏一体で、大きな収益を期待するほど損失が発生するリスクが増えます。
また、個人向け国債といった一部の商品を除き、ほとんどの投資商品で元本は保証されません。

「必ず儲かる」「元本保証で損しない」といった言葉で勧誘された場合、詐欺を疑ってください。

次に、相場と比べて極端に高い利回りを提示された場合、詐欺と警戒してください。
現在、東証に上場されている株式の年利は平均2~3%、中長期間の運用であれば年利4~7%が相場です。

「年利10%以上」を継続的に出せるとうたっている金融商品は詐欺であることを疑ってください。
中には「月利10%(年利120%)」などと、ありえない利回りを提示している投資詐欺もあります。

また、「あなただけに特別に教えます」といった勧誘は、詐欺である危険性が高いです。
一般的に、世間に出回っていない魅力的な投資話を、数回会っただけの相手に特別に教えることはありません。

そして、資産運用の勧誘は、銀行や大手証券会社など資産運用の登録業者でなければできません。
金融庁のホームページに、登録業者が公開されていますので、投資の話が持ちかけられた場合はちゃんと登録された業者であるかを確認しましょう。

当然ながら、ほぼすべての投資詐欺は無登録業者が行っています。

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もし不審な投資の勧誘を受けたら……

もし、あなたの友人・知人から不審な勧誘を受けたら、すぐにお金を出さないようにしましょう。

まずは、インターネットで勧められた金融商品名・業者名について検索してみてください。
投資詐欺の場合、だいたい「これは詐欺だから注意!」という情報が出てくると思います。

また、先ほども書いたように、勧誘してきた相手もしくは団体が、金融商品取引業の登録業者かどうかを、金融庁のホームページで確認してください。
無登録業者であれば、その投資をするべきではありません。

金融庁では、金融サービス利用者相談室を設置していますから、不審な投資の勧誘を受けて悩んでいる場合は相談してみると良いでしょう。

投資詐欺の常とう手段として、「この投資は期間限定だから、今すぐ振り込んでください」などと、考える時間を与えずに決断を急がせようとしてきます。

そんなふうに急かされても、「じっくり考えたいので、今すぐ決めなければいけないなら、やりません」とはっきり伝えましょう。

まとめ

だまされないように気をつけて

投資詐欺では、「必ず儲かる」「元本保証」「投資金が2倍に」などと、甘い言葉ばかりを並べて、お金をだまし取ります。

詐欺師はプロで言葉巧みですから、話を聞くと「すごい!」と感じてしまいがちです。
しかし、投資に「必ず」はありませんから、あやしい投資話に舞い上がらないように気をつけてください。

もしすごいと思っても、その場でお金を振り込まずに、いったん持ち帰って、上記のように調べてみてください。
そこで詐欺との情報があれば、冷静になれるでしょう。

あなたの周りにも投資詐欺は潜んでいますから、だまされないように気をつけてください。

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