“洗濯しても汚れや臭いが落ちない”その原因は水量不足にあった?!~家庭用洗濯機の正しい使

突然ですが、“あなたの洗濯方法は間違っている”かもしれません!部屋干し臭だったり、服の黄ばみだったり…何かしら、日々のお洗濯に不満があるという人は、洗濯機を正しく使えていない可能性が高いのです。そこで今回は、お洗濯での不満を消し去るためにも、家庭用洗濯機を正しく使うためのポイントをお教えします。この機会に、間違いだらけの洗濯術を改めてしまいましょう!

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日本の洗濯機は圧倒的水量不足!

ほとんどの人が、全自動洗濯機を使っていると思います。全自動洗濯機は洗濯槽にセンサーがついていて、洗濯物の重さと体積を測って、自動で水の量を計算し、スタートボタンを押すと水がジャーッと流れてきますよね。とても便利ですが、「汚れをしっかり落とす」という観点では、この便利さが仇になっていると言わざるを得ません。なぜなら、日本の洗濯機は自動的に“節水モード”になっているからです。プロから見ると、圧倒的に水の量が足りないそうです。節水はとても大切なことですが、洗いの段階で水が少ないと、汚れがしっかり浮き上がってくれないんです。

さらに、肝心なすすぎのときに水が不足していると、せっかく離れた汚れが、また繊維に戻ってしまいます。部屋干しのイヤな臭いや、黄ばみ、黒ずみは、このせい!だからプロは、水量の設定をすごく大事にしているんですよ。ここが洗濯のいちばんのポイントです。

家庭用の洗濯機なら、基本設定より水量を一段階上げるか、いっそ満水にしてもいいくらいです。洗濯物が少ない日も、です!そうすると、洗濯槽の中で服がよく動くので、汚れがしっかり落ちてくれます。またドラム式洗濯機はすすぎのとき水が少ないので、すすぎの設定を「注水」にするのがおすすめ◎ふつうは洗濯槽にたまった水ですすぐのですが、注水は、新しい水をどんどん注ぎ入れながらすすいでくれるので、その分、使用する水が多めになります。

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すすぎ2回が理想的

言うまでもありませんが、洗濯機は「洗濯」のためのものです。汚れや臭いが落ちない、黄ばみや黒ずみになりやすいなど、洗濯に少しでも不満があるなら、これからはちょっとめんどうでも、自分で水量を多めに設定してほしいです。

洗濯機の時短コースは、ふつうの設定よりさらに水量を少なくしていることがあるので、とくに気をつけてください。すすぎの回数自体は増やす必要はありません。ほとんどの洗濯機がすすぎ2回の設定になっていると思います。使っている洗剤に「すすぎ1回」と書いてあったとしても、すすぎは2回にするのが理想的です。

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洗剤を水に溶かしてから、衣類を入れる

水は服にダメージを与えています。そのため、洗濯機を使用するときに手動でやってほしいことがあります。そもそも、水自体にかなり洗浄力があります。洗浄力があるというのは、裏を返せば繊維にとって刺激があるということです。色が抜けたり、縮んだり、傷んだりする原因になります。そうならないように、衣類を水から保護しなければなりません。そのために使うのは、「洗剤」です。洗剤にはもちろん洗浄成分が入っていますが、しっかり水に混ぜると、衣類を水の攻撃から守ってくれるのです。

タテ型の洗濯機なら、まず洗濯槽に水を張ります。その水に直接、洗剤を入れます。そして2~3分、洗濯機を回します。これで泡が立つので、そこで初めて衣類を入れてください。このひと手間で、洗剤がムラなく溶けて泡立ち、衣類を保護してくれます。タオルをこのやり方で洗ってみると、いつまでも吸水性が落ちず、ふっくらした風合いが長持ちして、びっくりすると思います。ドラム式の場合は、水と洗剤を先に混ぜることが難しいので、事前に水と洗剤を1対1の割合で混ぜたものを、洗剤ケースに入れればOKです。このワンアクションで、服が長持ちするようになりますよ♪

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洗濯物の量は洗濯槽の6割まで!

せっかく水の量を多くしても、同時に洗濯物の量を増やしたら意味がありません。むしろ、水量は多くして、洗濯物の量はいままでより少なくする。それくらいの意識でちょうどいいのです。水に対して洗濯物は6割程度、と心得ましょう。といっても、見た目ではわかりにくいですよね…。

タテ型の洗濯機なら、洗剤を混ぜた水に洗濯物を入れて、洗濯物を軽くこぶしで押さえたときに、水が手首の上あたりまでしっかり浸っていれば合格です。一回、手で測ってみれば感覚がつかめると思うので、やってみてください。ドラム式の場合は、先に水を入れることができないので、カラの洗濯槽にまず洗濯物を入れます。そのとき、洗濯物の量はドラムの窓の半分以下(約15リットル)までにしましょう。それに対して、水量は最大量(25リットル)に手動設定します。水量を自分で変えられない機種の場合は、とにかく詰め込みすぎないこと。ドラムの中で叩き洗いをするので、パンパンに詰め込むと、それだけで洗浄効果が落ちます。水は多めにして、洗濯物は少なくすることが、いい洗濯の絶対条件です。

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全自動からマニュアル設定に変更

水量を多めに手動で設定したり、洗剤を先に溶かしたり…と、「せっかく全自動洗濯機なのになぁ…」とガッカリさせてしまったかもしれませんね。すみません、もうひとつお願いがあるんです。「洗い」と「脱水」の時間を、設定し直すことです。ふだん洗いの場合、タテ型洗濯機なら、洗い8~10分→水量多めですすぎ2回→最後の脱水3~5分を基本にしてください。ドラム式洗濯機なら、洗い20分→注水すすぎ2回→最後の脱水3分を基本にします。

じつは、クリーニング店でも家庭と同じ洗濯機を使うことがあります。ただし、全自動ではなく、昭和の遺産のような二槽式タイプです。これは、設備投資を節約するためではありません。昔ながらの二槽式の洗濯機のほうが、手動であれこれ設定しやすいからです。ご家庭でも二槽式洗濯機がおすすめ、とまでは言いませんが、全自動の基本設定通りでなく、ちょっとアレンジしてみると、洗濯の質が変わります。

プロは、洗濯物一枚一枚、使われている繊維や装飾、デザインの複雑さに合わせて、最適な設定で最高の洗い方をします。洗濯1回ごとに、1枚しか洗いません。そのつど、洗い、すすぎ、脱水の時間を手動で変えているんですよ!

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脱水時間は短めに!

そして、最後に大切なポイントは、脱水の時間です。これは、どちらも短めにします。理由は大きく2つあります。まず、脱水をしっかりしすぎるとシワになりやすいことが挙げられます。脱水時間を短くするだけで、アイロンがけが不要になる服がたくさんあります。

もうひとつの理由は、生地を傷めないためです。脱水によってタオルのパイルなどはどんどん飛び抜けてしまいます。たとえば「8000円もした高価なタオルが3カ月でゴワゴワになってしまった…」といった嘆きの声をよく耳にします。

毎日ワイシャツを洗う人や、アイロンがけがめんどうだ、という人におすすめの設定があります。それは、最後の脱水時間を「1分」に設定するのです。シワになりやすいものは、あえて脱水時間を1分に短くして水分を保持したままハンガーに干します。そうすると水分の重みで、干している間に自然にシワが伸びてくれるんですよ◎

洗濯機の設定を少し変えるだけで、汚れが落ちやすくなり、服を傷めずに長持ちさせることができるのです。最近の洗濯機は、自分好みの設定を記憶させておくことができる機能もついているので、ぜひ活用してみてくださいね♪

まとめ

正しい洗濯術を覚えて、洗濯ストレスをなくそう♪

いかがでいしたでしょうか?少しの手間で洗濯物の汚れ落ちと仕上がりがグンっと変わります。全自動設定からマニュアル設定に変え、洗濯機には「水→洗剤→服」の順番で入れるのが正しい洗濯術です。最初の設定が少し面倒だとしても、キレイに仕上げることができるので、家事の負担もストレスもずいぶん減ると思いますよ♪ぜひお試しあれ◎

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