“あなたは何を重視する?”正社員と非正規社員の「給料」「待遇」「働き方」の違い

近年、誰もが活躍できる社会をめざして、働き方改革が推し進められています。ひと昔までとは違い、最近は働き方も選べる時代になってきました。柔軟で多様な働き方ができる時代になったとはいえ、それぞれの働き方の内容まで把握しているとは限りません。そこで今回は、正社員と非正規社員の違いを説明していきたいと思います。ぜひあなたの人生設計にお役立てください!

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そもそも「正社員」と「非正規社員」って何?

「正社員」とは、原則として雇用期間の定めがないフルタイム勤務で、直接雇用の雇用形態です。これに対して「非正規社員」とは、正社員以外のものをすべて指します。非正規社員には、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、臨時社員、嘱託社員などの働き方があります。非正規社員の数は増加傾向にあり、総務省統計局「労働力調査」によると、2020年の非正規社員の割合は37.2%と、全体の4割近くまで増えています。

近年、正社員並みの仕事をしても、非正規社員であるために不合理な処遇であるとして、その格差に対して訴訟が提起されています。そこで、「正社員でない」という理由だけで差をつけてはいけないことになり、非正規社員の待遇を改善する「同一労働同一賃金」制度が整備されています。

このように、雇用をめぐる状況が大きく変化していますが、正社員と非正規社員の給与面・待遇面・働き方には違いもあります。

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正社員と非正規社員の違いその1「給料」

給与体系は会社によって異なりますが、正社員は月給・年俸という場合が多く、契約社員や嘱託社員は月給・日給という場合が多いようです。また、パート・アルバイトと派遣社員では時間給が多く、派遣の場合には交通費が時間給に組み込まれていることが一般的です。ボーナスや退職金は、会社の業績や就業規則によりますが、パート・アルバイト、派遣社員ではボーナスは支給するとしても少額で、退職金は支給しないことが多いようです。

こうした賃金形態によって、賃金には大きな差があります。厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によれば、男女計では、正社員・正職員では324万2000円、正社員・正職員以外では214万8000円になっています。これを男女別に見ると男性の正社員・正職員は350万7000円に対し、正社員・正職員以外は240万2000円です。また女性では、正社員・正職員は269万2000円で、正社員・正職員以外は193万3000円になっています。

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正社員と非正規社員の違いその2「待遇」

社会保険の加入は、勤務時間や収入で決まるので、条件にあてはまれば正社員と非正規社員とで大きな違いはありません。労働災害保険は、雇用されていればすべての人に適用がありますし、雇用保険は週20時間以上勤務する場合には加入させる義務が雇用主に生じます。健康保険や厚生年金は、加入条件を満たしていれば強制加入になります。派遣社員は、派遣元の会社で雇われているので、派遣会社で社会保険に加入することになります。

その他同じ事業所で働く場合には、食堂、休憩室、更衣室などの福利厚生施設の使用も、雇用形態に関わらず、利用や付与要件が同じならば、利用することができます。休暇や休職についても雇用形態に関わらず、同一に取り扱うことになっています。働き方改革法の施行後は、非正規社員の待遇が改善されているのです。

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正社員と非正規社員の違いその3「働き方」

正社員の場合の働き方は、フルタイムで雇用期間に定めがなく、定年までの雇用を前提としています。なので合理的な理由がない限り、簡単に解雇することはできません。子育て世代に配慮し、フルタイムではなく、時短勤務の制度を導入している会社もあります。一般的に業務責任を担うことが多く、転勤や部署替えなどの異動があります。会社内の役職を任されるのは正社員です。

一方、非正規社員は雇用期間が有期です。働きたいときに仕事を探し、仕事に就くことができます。またパート・アルバイトのように労働時間を短くして働く形態もあります。非正規社員の場合には、人事異動は少なくなっていて、無理な異動を強いられることはありません。ワークライフバランスを保って働きたいと考える人には都合のよい働き方といえるでしょう!

まとめ

あなたの過ごしたい人生に合った働き方を選ぼう!

いかがでしたでしょうか?働き方が多様化し、何を重視するか、で働き方を選べる時代に変わってきています。まずは働き方の違いを知って、人生100年時代をどう過ごしていくのか、自分なりのプランをじっくり考えてみてくださいね!

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