24年ぶりの記録的な円安!? 私たちの生活にどんな影響があるの?

最近のニュースでは連日、円安という言葉が耳に入ってきますね。為替の円安傾向が続いているという事実を知っている人は多いと思いますが、それが私たちの生活にどのような影響を及ぼすのかまで理解している人は、あまり多くないでしょう。そこで、円安の基本的な知識とともに、円安が私たちの生活に及ぼす影響について解説してみたいと思います。

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そもそも円安ってどういう状態のこと?

世界には、独自の通貨を発行して、海外と取引している国が数多くあります。
日本の円、アメリカ合衆国のドル、ヨーロッパのユーロ、中国の元など、たくさんありますよね。

私たち日本人が使っている日本円は、取引所などでほかの通貨と交換され、刻一刻とその価値を変えています。

日本円がほかの国の通貨に対して多く買われれば、円の価値が上がります。
逆に、多く売られれば、円の価値が下がるのです。

円安とは、日本円がほかの国の通貨に対して、多く売られている状態であり、円の価値が相対的に下がっていることを示しています。
とくに、日本円がアメリカドルに対して売られているか、買われているかが、円安・円高の基準になっているケースが多いです。

つまり、円安が続くとは、多くの投資家が日本円でアメリカドルを買っている、あるいはアメリカドルに対して日本円を売っている状態が続いていること、を意味しているのです。

<例>

1ドル100円 → 1ドル110円 = 円安
今までは1ドルを100円で買えたのに、今は1ドルを110円払わないと買えないわけですから、ドルの価値が上がり、円の価値が下がっているので、円安が進んだことになります。

1ドル100円 → 1ドル90円 = 円高
これは逆に、1ドルが90円で買えるようになったので、ドルの価値が下がり、円の価値が上がっているので、円高が進んでいることになりますね。

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円安が続くと値上げの可能性が高まる

最近は、1ドル=135円になっていて、1998年以来24年ぶりの円安になっています。
この円安は、私たちの生活にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

私たちの日常生活には、デメリットのほうが大きいと言われています。
なぜなら、輸入品の価格が上がるからです。

例えば、アメリカから1本1ドルのとうもろこしを輸入するとします。
1ドル=100円であれば、日本が輸入する時に100円を払えば、とうもろこしを1本買えます。
ところが円安が進んで、1ドル=110円になると、1本のとうもろこしを輸入するのに、110円払わなければ買えません。

日本は輸入品に依存しているという話を聞いたこともあると思います。
その通りで、日本人がふだん食べているものや着ているものの多くは、海外から輸入したもの、あるいは輸入したものを原料として作られています。

円安になると、とうもろこしの例からも分かるように、原料の輸入コストが上がってしまいます。
輸入コストが上がるということは、必然的に店頭に並ぶときの価格も上がるケースが多いでしょう。

食品だけでなく、ガソリンや電気、家具、スマートフォンなど、生活に密着しているものの価格が、円安が続くことによって値上がりする可能性があります。

最近のニュースでは、物価高も話題になっていますよね。
円安が続けば続くほど、経済的負担を感じる人が増えるのです。

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円安によってメリットを享受できる人も

円安が続くと、デメリットばかりなのでしょうか?
いえ、メリットもあります。

日本から海外へ輸出する企業は、利益が上がりますね。
例えば、1ドル100円で売っていたペンが、円安によって1ドル110円で売れれば、利益が10円増えます。

輸出企業やその関連企業などは、円安によって利益が上がると予測できるため、これらの企業の従業員は収入が増える可能性があります。

コロナ禍が続いていますが、これから外国人観光客がまた来日するようになれば、外国人にとってはお得ですよね。
今まで1ドルで110円ぐらいだったのが、今は135円になるんですからね。
外国人の財布のひもが緩くなってくれれば、観光地でお店を営んでいる人たちは、恩恵を受けることができそうです。

また、アメリカの株を保有しているなど、海外へ投資している人は、円安によって利子や配当が増えるのではないでしょうか。

まとめ

知識は自分の身を助けてくれる

円安について、理解できたでしょうか。
最近はウクライナ情勢など、円安以外の原因も相まって、物価がどんどん上がっています。

食料品が値上げになると、私たちの生活にはかなり影響が大きいですよね。
なんとか世界情勢が落ち着いてくれることを願うばかりです。

とにもかくにも、為替についての理解が深まると、お金に対する意識が変わります。
円安の影響が分かれば、自分の資産や生活を守るための行動もとりやすくなるでしょう。

為替の動向はコントロールできませんが、知識は自分の身を助けてくれます。
正しい知識を身につけて、いざという時のために備えておきましょう♪

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