「ひな人形をしまうのが遅いと婚期が遅れる」ってホント? 昔からの言い伝えを検証してみた!

3月3日はひなまつりですね。子供の時は、実家にきれいなひな人形を飾るのを見て、ときめいた思い出があることでしょう。さて、女性の皆さんは「ひな人形をしまうのが遅いと、婚期が遅くなる」という言い伝えを聞いたことがありますか? そして、実家ではひな人形をしまうのが遅かったですか? その言い伝えが本当なのかどうか、女性へのアンケートで検証してみたいと思います。

  1. ひな人形
  2. 婚期
  3. 遅れる
1

この言い伝えを知っている女性は97%も!

結婚歴がある女性とない女性では、ひな人形をしまう時期に違いはあったのでしょうか。
330人の女性に聞きました。

Q.ひな人形をしまうのは早かった?

結婚歴ありの女性 早くしまった 68.2%
結婚歴なしの女性 早くしまった 60.2%

結婚歴ありの女性のほうが、なしの女性より8%も多かったですね。
誤差の範囲内と言ってしまえばそれまでですが、言い伝え通りの結果となりました。

ただ、この言い伝えを知る人が少なければ、この検証には何の意味もありません。
そこで、まずは言い伝えの知名度を調べてみました。

Q.ひな人形をしまうのが遅いと晩婚になるという言い伝えを知っている?

はい 97.3%
いいえ 2.7%

なんと、97%以上の女性がこの言い伝えを知っていました。
やはり日本人にはなじみの深い言い伝えなのですね。

2

言い伝えを否定しきれないと考える女性が多い

「ひな人形をしまうのが遅いと、婚期が遅くなる」というのは、認知度の高い言い伝えであることが分かりましたが、知るきっかけは何だったのでしょうか。

Q.その言い伝えを聞いたのは周りの大人から?

はい 87.2%
いいえ 12.8%

言い伝えを知るきっかけについては、87%以上の女性が「周りの大人から聞かされていた」と回答しました。
両親や祖父母から聞いていたのかもしれませんね。

さらにこんな質問も投げかけてみました。

Q.言い伝えを聞いて従っていましたか?

はい 61.5%
いいえ 38.5%

6割以上の女性が言い伝えに従っていたということです。
愛娘の将来を案ずる親ならば、つい口うるさく言って、言い伝えを守らせた方も多かったでしょう。

ウワサや迷信だろうと思いつつも、「婚期」に関する内容だけに無視できない。
そういった親と娘の心情が読み取れますね。

言われた側の娘たちも約6割の人が言い伝えに従っていたということなので、やはり少なからず将来の婚期を気にしていたのかもしれません。

それでは、言い伝えを伝えられていた「娘たち」が実際に大人になってからは、一体どう感じているのでしょうか。

Q.「ひな人形をしまうのが遅いと晩婚になる」という言い伝えを信じますか?

いいえ 46.5%
なんとも言えない 46.2%
はい 7.3%

「なんとも言えない」と答えた人が約46%で、「いいえ」とほぼ同率でした。
これはかなり驚きますね。

もう1つ、35歳以上で結婚経験のない女性へのアンケート結果もみてみましょう。

Q.自分が晩婚なのはひな人形をしまうのが遅かったからだと思う?

いいえ 78.1%
なんとも言えない 14.6%
はい 7.3%

「いいえ」が約78%で、「なんとも言えない」が約15%です。

「はい」と肯定した人こそ約7%と少ないですが、およそ5人に1人が「はい」または「なんとも言えない」と回答し、言い伝えを否定しきれないと考えていることが分かります。

言い伝え通りになっている現状を考えると、否定することもできないといった心情なのでしょう。

3

この言い伝えが生まれたのはなぜ?

それにしても、なぜこのような言い伝えができたのでしょうか。
主に3つの説があるようです。

①しつけ説
「行事が終わった後も出しっ放しで片づけもできないようでは、立派な女性になれない。そんな女性は、お嫁にいけなくなりますよ。」という教育的視点が通説になったものです。
一般的に一番よく知られているのが、このしつけ説ですね。
きちんとしつけられた女性になり、早く「片づく」(結婚できる)ように、との意味もあるようです。

②厄払い説
現在でも、地域によっては、一風変わったひな祭りの風習を行っているところがあります。
その風習とは、藁や紙でできたひな人形で子供の身体をなでて厄や災いを移し、それを海や川に流して清め、厄払いするというものです。

これは、ひな人形が子どもの厄を引き受けてくれるという考えがもとになっています。

せっかく厄をひな人形に移しても、身近に置いていては子供に戻ってきてしまいます。
「早くしまって厄を遠ざけなければ、厄が戻ってしまう=結婚できない」ということから、言い伝えられるようになったというのが厄払い説です。

③結婚象徴説
ひな人形は、お内裏様とお雛様の婚礼を表しています。
そこから、ひな人形を飾る時期を女の子の結婚時期になぞらえられたようです。
早くから出せば「早く嫁に出す」、早く片づければ「早く片づく(嫁に行く)」ということですね。

このように見てみると、「ひな人形を遅くしまう=婚期が遅くなる」といった点においては、何ら科学的・統計的根拠はないことが分かりました。

つまり、この言い伝えは迷信である可能性が高く、ひな人形をしまう時期が遅れたところで、必ずしも晩婚になるとは限らないのです。

まとめ

この言い伝えが生まれたのはなぜ?

「ひな人形をしまうのが遅いと婚期が遅くなる」は迷信です。

これは紛れもない事実でしょうから、子供時代にひな人形をしまうのが遅かった女性も、不安になる必要はありません。

とはいえ、微差ながらも言い伝え通りのアンケート結果が出たことも無視はできません。
晩婚を避けたいと思う女性は、ひな人形を早めにしまったほうが、気持ちもすっきりするかもしれませんね。

いまでもひな人形を飾っているという女性は、今年から早くしまってみてください(笑)