18~19歳の新成人は要注意! 脱毛サロン等のトラブルが急増中!

暑すぎる毎日が続いていますね。夏は、海やプールに出かける女性も多いでしょう。きれいな肌を見せられるよう、脱毛サロン等に通うケースも増えています。もちろん、まっとうに運営している脱毛サロンも多いのですが、ごく一部で悪質な脱毛サロンもあり、消費者トラブルが発生しているケースもあります。特に18~19歳の新成人の皆さんは、トラブルに巻き込まれないように気をつけてください。

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お試し300円で本コース30万円を契約

約140年ぶりの民法改正で、2022年4月以降、18歳の誕生日を迎えると、法的に成人とみなされるようになりました。
大学生や働き始めたばかりの若者、中にはまだ高校生の人もいます。
そんな若者が「大人のルール」でふるいにかけられることになります。

例えば8月1日に18歳になった女性の事例を紹介します。
誕生日の記念に、「お試しキャンペーン300円」を標榜する脱毛サロンを訪れました。

お試しは確かに300円でしたが、本コースは約30万円にもなります。
さらに、脱毛サロンから「毎月支払いは3000円でOK」としつこく勧誘されたため、断り切れずに契約してしまいました。

翌日、その女性は、人生初の高額出費に青ざめてしまい、キャンセルを申し込んだものの、脱毛サロンから「契約の取り消しはできません」と応じてもらえません。

17歳だった前日までなら、通知1つで取り消しも可能でしたが、たった1日の差で大違い。
17歳(未成年)と18歳(成年)では、民法上の扱いに雲泥の差があるのです。

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脱毛エステのトラブル数が6倍に急増

親から保護されるべき未成年には、「未成年者取消権」という切り札があります。
親の同意なしに結んだ契約は原則、事後的に取り消しが可能となります。

これは、経験不足につけ込んだ悪質商法や詐欺に遭わないための防波堤であり、契約後でも引き返せる「後戻りのための黄金の橋」と呼ばれるほどの強力な手段です。

2022年3月までは成人年齢が20歳だったので、大学生や高卒で社会に出た人も2年間経験を積む猶予がありました。
しかし、この猶予がなくなったのは大きく、案の定、国民生活センターの調べでは18~19歳が当事者の消費トラブルは増加傾向にあります。

成人年齢が引き下げられてからの1年間、18~19歳が当事者である消費者トラブルの相談件数は9907件。
前年度から1371件も増加しました。

その中でも、伸び率が突出しているのが脱毛エステで、1222件と6倍に急増しています。
最近では、男女ともに脱毛への関心が高く、業界の競争も激化しているだけに、トラブルも多いようです。

「お試しだけのつもりだったのに……」「なかなか予約が取れない……」などの苦情に加えて、「契約した脱毛サロンが倒産したのに、支払いの請求が続いている……」といった声が寄せられています。

消費生活センターは、若者の消費トラブルの傾向として、「美とお金」と指摘しています。
脱毛やエステの「美」以外では、お金に関する「内職・副業」「金融コンサルティング」などでのトラブルが多いのです。

3

クーリング・オフと言う救済策もある

最近、若者の間でトラブルが絶えないのが、バイナリーオプションと呼ばれる取引です。

ドル・円など、為替相場の近い将来の上げ・下げを予想し、当たれば一定額(ペイアウト)がもらえる取引です。
それ自体は違法ではないのですが、投資というより投機に近いと言えるでしょう。

さらに、SNSで知り合った相手から、「確実にもうかる」と勧誘され、投資分析ツール入りのUSBメモリーや投資情報を高額で売りつけられるといった被害が後を絶ちません。

また、特に夏休みのドライブで気をつけたいのが、車やバイクの故障や鍵のとじ込み対応で呼んだ、ロードサービスの料金トラブルです。
緊急時に慌ててネット検索でヒットした業者を頼み、その後「事前説明にない高額費用を請求された」等の相談が、2022年度には前年度比3倍強に急増しています。

例えば、ロードサービスの基本料金3480円と広告には記載されていたにもかかわらず、緊急対応費や祝日対応費として、計7万円を請求された例などが報告されています。
被害者は、20歳代や学生が多いようです。

若者の皆さんに知っておいてほしいのは、契約や投資のトラブルにおいて、場合によっては救済策があることです。
エステなど消費トラブルになりやすい取引については、一定期間内なら契約を撤回できる「クーリング・オフ」の制度があります。
業者がウソの情報を伝えた場合などは、「不実告知」という違法行為に該当し、契約を無効にできる場合もあるのです。

特に18歳、19歳のケースで覚えておきたいのは、「親に相談する」と言ったにもかかわらず、「もう大人なんだから」と相談を妨害されたようなケースです。
成人であっても、1年間契約取り消しのチャンスがありますから、泣き寝入りせずに消費生活センターなどに相談してみてください。

まとめ

トラブルに注意して夏を満喫しましょう

美とお金をエサにして、新成人からお金を巻き上げようとする悪質な事業者もいますので、本当に気をつけてください。

若い皆さんは、ネットで口コミを調べてから脱毛サロンなどを訪れていると思いますが、その口コミすらヤラセである場合もありますからね……。

二度と戻らない青春の夏です。
トラブルに注意しつつ、思いっきり満喫してください。