友人にお金を預ける投資は絶対にダメ! その理由を分かりやすく解説します
友人や知人から、儲け話に誘われたことはありますか? 誘われたことがないのなら良いのですが、中にはその話を信じて、友人にお金を預けたけれど、結局お金が返ってこなくて、だまされてしまったという経験をしたことがある女性もいるのではないでしょうか。友人にお金を預けて投資するのは絶対にダメな理由を解説します。
投資そのものがダメなわけではない
ニュースではたびたび、投資トラブルの話を耳にします。
最近では、友人や知人から儲け話に誘われて、投資詐欺やトラブルにつながるケースも増えているようです。
そんなニュースを見ると、「投資なんてダメだ」と感じてしまうかもしれませんが、決して投資が良くないのではありません。
「友人にお金を預けて投資」をしてもらおうとすることが、トラブルの原因なのです。
法律的に言っても、他人のお金を預かって運用を行い、報酬を得る場合には、業者として金融庁への登録が必要です。
その友人は、きちんと金融庁に登録していますか?
また、法律違反という前提を置いておいたとしても、「友人にお金を預けて投資」をしてもらい、「うまく増やしてもらえればいいなあ」という、他人任せのやり方はするべきではありません。
友人にお金を預ける投資がダメな5つの理由
なぜ、友人にお金を預ける投資が良くないのか、その理由を紹介します。
友人が相手だと、契約書をいちいち作るようなことはしないでしょう。
現金を手渡ししたりすることもあり、「いつ」「いくら」預けたかが不明確になることがほとんどです。
そして、友人のお金とあなたのお金はごちゃごちゃになってしまいます。当然ながらトラブルの種となりますね。
友人に投資を任せる場合、「とりあえず100万円預けるから、上手く増えたら儲けの半分をちょうだい」のような口約束をすることが多いようです。
これは、実際にいくら増えたのか、きちんと情報が開示されることが前提です。
しかし、お互いに友人だからと、きちんと報告しなかったり、厳しく追及しなければ、開示されないままとなってしまいます。
いくら預けて、いくら利益が出ているかが曖昧なままということは、「今いくらあるのか」も不明確と言うことです。
友人が運用に失敗して、かなり減ってしまっていたり、あなたのお金に手をつけてしまったりしても、あなたはそれを把握できないことになります。
こうしたお金の流れでは、たとえ利益が出ていたとしても、それをちゃんと支払われない可能性が高まります。
ときどき督促をしてみると、友人が自分の財布を開いて、「とりあえず1万円くらいは儲かっているので払っておく」というような形になってしまうわけです。
運用で稼いだお金には、20.315%の税金が課せられます。
実際に投資をしている友人がこの税金を負担し、残りをあなたと分割することになりますが、もしちゃんと納税されていなければ、お金を出資したあなたもその責任が問われるかもしれません。
税金関係であいまいさを残すのはとても危険です。
後から税務署の調査が入り、追加で納税することになるかもしれません。
投資の初心者なら投資信託を購入しよう
そもそもあなたは、「友人が投資の能力がある」と、なぜ判断できたのでしょうか。
投資の経験が浅い、自分でやっても投資が上手くできないという人が、友人の投資の能力を評価できるはずがないですよね。
それに、自分のお金を自分で運用して、自分の儲けとすれば十分な友人が、あえてあなたのお金を預かって増やすというリスクを負う必要はあるのでしょうか。
それに、ほとんどの詐欺的な儲け話では、実際の運用は行われておらず、お金はその友人に取られてしまい、お金が返ってこないパターンになります。
資産運用の大原則として「自己責任」といいますが、友人に投資をしてもらうと、その自己責任の部分を軽く考えてしまいます。
実は普通に金融商品を購入するより、危ない綱渡りをしていることに気づいてください。
投資をするなら、友人に預けるのではなく、ごく普通に投資信託を購入すれば十分です。
先ほどの問題点のすべてが、きちんと金融機関に口座開設をし、投資信託を購入することで解決します。
いくら預けたか、いくら増えたか、今いくらか、投資信託はきちんと開示します。
証券会社のホームページにアクセスすれば、いつでも自分の資産状況がチェックできます。
投資信託は、資産を預かる信託銀行において、資産が分別管理される仕組みなので、運用会社が無断で手を触れることはできませんし、誰かが知らずに横領するような心配もありません。
運用と資産管理をしてもらう手数料も明確です。
投資信託は、運用にかかる手数料等は予め開示されており、それ以上のものを引かれることはありません。
実際にかかった費用も運用報告書等で開示されます。もちろん税金の処理も適切に行われます。
「私に任せれば、FX(外国為替証拠金取引)や短期売買の不動産取引で、1ヶ月で2倍にできるよ」というような誘いには乗らず、世界の経済成長の実りを手に入れる中長期投資をしてみてください。
まとめ
お金で友人関係が壊れたら悲しい
友人・知人に、投資目的でお金を渡してはいけません。
仮に友人にお金を渡す必要があったとしたら、「そのお金はもう戻ってこないかもしれない」と覚悟をする必要があります。
そして、「戻ってこなくても、友情関係は維持できるか」と自問自答してみてください。
大切な友人との関係が、お金のやりとりを通じて失われてしまうのは残念なことです。しかも、あなたの信頼を相手が裏切る形で友人関係が壊れてしまうのなら、これほど悲しいことはありません。
あなたの大切なお金を、軽い気持ちでなくしてしまうことのないように、気をつけてくださいね。