副業は確定申告するべき? 確定申告時のポイント

あなたは副業をしていますか? 最近では、副業を認める会社も増えてきていますよね! まだ始めていなくても、何か副業をやってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。何かあった時のためにも、老後のためにも……会社の収入以外に収入源を確保しておきたいものです。しかし、副業を始めるにあたって、この時期特に気になるのが「確定申告」。確定申告って言葉を聞くだけで、面倒なイメージが強くて憂鬱になってしまう方も多いのでは? そこで今回は、副業をして確定申告をするときのポイントをお教えします。確定申告に関してチンプンカンプンという方は、ぜひ参考にしてくださいね!

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確定申告をしなければいけないのはどんな人?

そもそも、会社勤めでお給料をもらっている人の中でも、確定申告が必要な人というのはどういう人なのか分からないという方のために、説明しておきましょう。

たとえば、以下のような人は確定申告が必要です。

①給与の年間収入額が2000万円以上の人
②1ヶ所から給与をもらっていて、給与所得・退職所得以外の所得合計が20万円を超える人
③2ヶ所以上から給与をもらっていて、副業(給与所得としてもらっている場合)の収入金額と給与所得・退職所得以外の所得合計が20万円を超える人

上記以外にも、源泉徴収義務のない相手から給与等を支払われている人や、災害減免法により猶予を受けている人などが確定申告をしなければならない人ということになります。

では、副業で確定申告をする場合はどうでしょうか。副業の確定申告時の3つのポイントを紹介していきます。

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副業の確定申告時のポイントその1「所得が20万円以上かそれ以下か」

副業の収入は、税制面で大きく2つに分けられます。1つは、仕事終わりに飲食店などでアルバイトやパートとして働き、給与所得を受け取る場合。もう1つは、アフィリエイトサイトブログ、YouTube動画への投稿、フリマアプリなどの売買によって得た収入など…お金を雑所得として受け取る場合です。お金をどのように受け取るかによって、確定申告の扱いが異なってきます。

①副業として「給与所得」を受け取っている場合

本業でサラリーマンをしながら、副業でアルバイトやパートをしている人は、年間20万円以下の収入であれば確定申告は不要です。副業の給与所得が20万円超ある場合には確定申告を行わなければいけないので、それをもとに地方自治体が住民税を計算し、徴収されるというしくみです。

②副業として「雑所得」を受け取っている場合

サラリーマンをしながら、副業としてアフィリエイトサイトやブログの運営などで雑所得を受け取っている人も、年間の所得が20万円以下の場合には確定申告が不要です。ただし、ここで注意が必要!「所得が20万円以下」ということです。所得は売上から経費を差し引いたものなので、たとえ売上が100万円あったとしても、経費で95万円かかっていたら、所得は5万円になってしまうので、確定申告は必要ないのです。

③「給与所得」と「雑所得」のどちらも受け取っている場合

副業としてアルバイトやパートなどで給与所得を受け取りながら、アフィリエイトサイトやブログの運営などでも雑所得を受け取っている人の場合はどうなるのかというと、どちらもの所得を合計して20万円以下となれば確定申告は不要となります。ただし、確定申告が不要になるのは「所得税」に関してのみということを覚えておいてください。「住民税」の場合、申告不要という制度がそもそもないんです。なので、副業による所得が20万円以下の場合、所得税については確定申告が必要ありませんが、住民税に関しては別途申告が必要となります。また、医療費控除や寄付金控除を受けようと考えている人も確定申告が必要となります。

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副業の確定申告時のポイントその2「確定申告書類の書き方」

「住民税の金額が会社にバレてしまう」と言う話を聞くことがあると思いますが、これは、副業の分と会社の分の住民税を会社の給与から天引きにしてほしいという確定申告書類を作って提出してしまったためです。

具体的に説明させていただくと、確定申告書類には「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という欄があります。この選択肢は2つで、「給与から差引き」か「自分で納付」のいずれかとなります。「自分で納付」にすれば、給与所得以外の所得に係る住民税は自宅に納付書が届いて納税することができます。

一方、「給与から差引き」を選択すると、会社には会社のお給料と副業による所得の合計金額にかかる住民税の納付依頼が届くことになるので、これで会社にバレてしまうのです。基本的には「自分で納付」にすればOK! もし、心配であれば、税務署に問い合わせて、間違いなく自宅に納付書を送ってもらうよう伝えるのがおすすめです。

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副業の確定申告時のポイントその3「確定申告の期間」

皆さんもご存知だと思いますが、確定申告には申告期限がありますよね。通常、毎年1月1日から12月31日までの1年間で生じた所得については、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行わなければいけません。もし、この期間を過ぎてしまうと、本来の納税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分については20%の無申告加算税が課されてしまうんです……。ただし、税務署の調査前に、自主的に期限後申告をした場合には無申告加算税は5%となります。

まとめ

確定申告はお早めに!

いかがでしたか。毎年、この時期は確定申告があるため憂鬱だという方もいらっしゃいますが、やってみると意外と難しくなかったという場合も多いので、早めに済ませてしまうのをおすすめします。無申告加算税のペナルティも大きいので、自分ひとりじゃ分からないという方は、税務署に電話で問い合わせたり、直接足を運んでみると、分かりやすく説明してくれると思います。期限ギリギリだと税務署も込み合っている可能性が高いので、早め早めに行うのが良いでしょう!