「しっかりお肌を守れてる?」今すぐ正そう!日焼け止めに関する5つの大きな誤解

今年も日焼け止めが欠かせない季節がやってきましたね!多くの方が日焼け止めを使用していると思いますが、正しく使用できている方は非常に少ないのではないでしょうか?というのも、米国皮膚科学会の成人1000人を対象に行った日焼け止めに関する調査によると、80%の人が2時間おきに日焼け止めを塗り直す必要があると知っているにもかかわらず、実際にそうしている人は33%にとどまっているということが明らかになったのです。さらに、42%の人が日焼け止めの塗り直しを全くしていないか、肌が濡れたときにだけ塗り直しているという結果が出ています。でも、それは大きな間違い!UVカット加工の服を着ていない限り、日焼け止めは肌の色にかかわらず、皮膚がんや、老化の原因となる日光によるダメージを減らすために不可欠なアイテムです。とはいえ、容器に書かれている数値は一体何を意味しているのか?、なぜ塗り直さなくてはいけないのか?…など、日焼け止めについては少しわかりにくいんですよね。そこで今回は、よくある日焼け止めの5つの誤解について、専門家の意見をもとに、正しい知識をお伝えいたします。ぜひ参考にしてくださいね!

  1. 日焼け
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「SPF値が高ければ、塗りなおしは不要」は×

SPF値が30でも100でも、少なくとも2時間ごとに塗り直す必要があります。なぜなら、SPFとは日焼け止めの持続時間ではなく、紫外線をどれだけカットできるかを示すものだからです。

ワシントン大学医学部の皮膚科部長であるポール・ニエム医学博士によると、日焼け止めが2時間しかもたない理由は、ピン雨日光と湿気が保護化学物質の一部を分解、または洗い流してしまうことにあるそう。そのため、携帯電話のアラートなどを利用し、2時間たったら十分な量を塗り直すように心がけるのがベスト。

ニエム博士はまた、「政府がSPF値を算出する際に想定している量の3分の1程度しか日焼け止めを塗っていないのが我々の現状です」と説明しています。つまり、SPF30の日焼け止めでも、SPF10程度の効果しか得られないということです。全身をカバーするにはショットグラス1杯分ほどの量が必要ですが、厚く塗るのが苦手な方は、SPF50以上のものを選ぶようにしましょう!

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「車の窓は紫外線をブロックする」は×

車のフロントガラスにはUVBとUVAをカットするラミネート加工が施されていますが、サイドや後部のウィンドウは加工されていません。つまり、UVBをカットするだけで、肌の奥深くまで届くUVAはカットできないということです。

ある研究によると、運転をする人は、顔や体の窓側(太陽にさらされる運転席側)に皮膚がんが発生しやすいことがわかっています。実際、メラノーマ(悪性黒色腫)の患者の74%が、左側に腫瘍を患っていたのに対し、右側に患っていた人は26%だったとか…。

幸いにも、解決策は至ってシンプルです。車内で数分以上過ごす場合は、日焼け止めや長袖シャツなどのUVカット加工がされている服を着用すれば良いのです。さらに、UVAとUVBを防御するコーティングが施されたサングラスを着用すれば、まぶしさを軽減し、白内障の予防にもなるのでおすすめです◎

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「日焼け止めを使うと、ビタミンDの量が減る」は×

ロンドンにあるセント・ジョンズ皮膚科研究所の実験的光生物学の名誉教授であるアントニー・ヤング博士は、「日焼け止めを塗った状態で通過した少量のUVBでも、体内でのビタミンDの生成には十分な効果がある」と言っています。“太陽のビタミン”であるこのビタミンDは、骨の健康に不可欠で、免疫機能や筋肉の働きにも関与しています。

また、デトロイトにあるカルマノスがん研究所の皮膚科医、スティーブン・デイヴルイ博士は、「食事からもビタミンDを摂取することができる」と言っています。ビタミンDを多く含む食品は、ニジマスやサーモン、ツナ缶、卵、キノコ類、オレンジジュース、豆乳、オートミルク、牛乳などがあります。

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「日焼け止めは自作できる」は×

ヤング博士は、「市販の日焼け止めは、安全性、有効性、処方の質が非常に厳しく規制されていますが、自家製の場合はこれらの要素を評価する方法がありません」と指摘しています。自家製はSPFレベルをテストすることもできないし、効果的な成分は消費者が簡単に購入できるものではなく、配合も簡単ではありません。

ただし、肌に染み込む特定の成分が気になるという場合は、酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤を含む、フィジカル(ミネラル)サンスクリーンを選ぶと良いでしょう◎デイヴルイ博士によると、こうした日焼け止めは「肌の上にとどまって日光を反射させる」もので、「肌に吸収されないので、皮膚がんから身を守る以外の作用を心配する必要もありません」とのことです。

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「日焼け止めは、大人より子供の方が重要」は×

子どもの頃の日焼けが、大人になってからの皮膚がん、特にメラノーマ(悪性黒色腫)の危険因子であることは事実ですが、実は、年齢を重ねてからの継続的な日焼けも同じくらい危険なのです。日光を浴びるたびに、皮膚がんのリスクが高まることが証明されています。

ほとんどの方が20歳までに浴びる紫外線量は、生涯の25%に過ぎないことを考えると、ダメージを拡大させないための時間は十分にあります。日光にさらされているときは、大人でも日焼け止めを塗るべきですが、子どもの頃にほとんど日焼け止めを使わなかった人は特に注意が必要です!

日焼け止めには、肌を焼くUVBと、肌を老化させるUVAの両方(どちらも皮膚がんの原因となる)をブロックする、ブロードスペクトラム(広域スペクトラム)タイプのものを選ぶと良いでしょう◎

まとめ

正しい使い方を、いま一度おさらいしておこう!

いかがでしたでしょうか?日焼け止めを塗ることはもちろん、こまめな塗り直しも忘れずに行いましょう。運転時も日焼け止めを塗る、もしくは、UVカット加工がされている服を着用するなどして、徹底したUVケアを心がけてくださいね!