架空請求の相談件数は1万件超! 騙されないように対処法を学ぼう

「架空請求」と聞いて、どんな印象を持ちますか? もしかしたら、「そんなの私がだまされるわけない」と思っているのではないでしょうか。実はそう思っている人ほど危険ですよ。架空請求の手口は年々巧みになってきていますから、架空請求とは気づかずにお金を払ってしまうケースも多いのです。実際にあった事例と対処法を紹介しますので、だまされないように十分に気をつけてくださいね。

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消費生活センターに数多くの相談が寄せられる

全国の消費生活センターには、架空請求に関する相談が数多く寄せられています。
2020年度は28,370件、2021年度も12,321件(12月31日現在)と、非常に多いです。

どんな相談が寄せられているかというと……

大手通信会社に似た名前でSMSが届き、滞納している携帯電話料金の支払いを督促された。覚えはなかったが相手に電話をかけ、名前と生年月日を伝えてしまい、個人情報の悪用が心配だ。

タブレット端末のフリーアドレスに、覚えのない電子契約の未払金があるとメールが届いた。支払わないと訴訟すると書かれているが、どうしたらいいか。

スマートフォンに動画サイトの未納料金を請求するSMSが届いた。覚えはなかったが、相手に電話をしたら、15万円をすぐに支払うように言われた。どうしたらいいか。

スマートフォンに「料金未納、至急連絡をとりたい」とのSMSが届き、相手に電話すると動画サイトの利用料金10万円を請求された。覚えがないが、どうしたらいいか。

スマートフォンのSMSに大手通販サイトの請求金額の確認が届いた。URLをタップしてIDとパスワードを入力したが、クレジットカード番号を求められ、不審だ。

まったく身に覚えのない請求ならまだしも、大手通信会社に似た名前や大手通販サイト名でSMSが届いたら、「あれ? 支払っていなかったかな?」と不安に感じてしまいますよね。

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架空請求が来た時の対処法

詐欺業者は、大手通信会社や大手通販サイトの名前を使って、信じ込ませようとします。

SMSでメッセージが来たら、その名前だけ判断するのではなく、メッセージについているURLをよく見てみてください。 クリックはしないでくださいね!

本当に大手通信会社からの請求であれば、例えばドコモならhttps://www.docomo.ne.jpというURLになっているはずです。

それなのに、よく意味の分からないURLになっていませんか?

その場合は、架空請求と思って間違いないでしょうから、絶対にそのURLをクリックしてはいけません。

あるいは、そのSMSのメッセージや社名などを、ネットで検索してみると良いと思います。
検索してみて、架空請求という情報が出てくるなら、そのメッセージは削除して、無視しましょう。

警察庁や東京都では、架空請求業者リストを公開していますので、ホームページを確認してみると、なお良いですね。

架空請求がきたら、いきなり「えー!払わなきゃ!」と焦らずに、まずは冷静になって落ち着いてください。

仮に正規の請求だとしても、請求が来てから即座に支払わないといけないものはないですから、まずは正規の請求かどうか確認してください。

もし不安を感じるようでしたら、1人で悩まずに、家族や友人に相談してみてください。
第三者の意見を聞くことで、冷静になることができます。

何度も言いますが、すぐにお金を支払ってしまうことだけはやめてください!

架空請求業者は、何十万人もの人に一斉にメッセージを送っていて、「数十人でも、引っかかってくれたらラッキー」ぐらいのスタンスです。

あなたが反応しないからと言って、何か次の怖い一手が来ることはまずありません。
反応がなければ、架空請求業者は「このアカウントには脈がないな」と言って、次第にメッセージが届かなくなるでしょう。

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万が一お金を払ってしまったら……

万が一、架空請求に対してお金を払ってしまったときは、すぐに都道府県警察本部のサイバー相談窓口等一覧に相談してください。

サイバー犯罪相談窓口等一覧
http://www.npa.go.jp/cyber/soudan.htm

架空請求に引っかかって、一度でもお金を払ってしまうと、いわゆる「カモリスト」に名前が載ってしまいます。

カモリストは架空請求業者の間で売買され、騙しやすい相手として、何度も架空請求がくるようになってしまいます。

また身に覚えのない請求がきたら、今度こそ無視してください。

何も反応がなければ、いずれカモリストから外れます。

そして、被害に遭う人を少しでも減らすため、架空請求業者の名前や口座番号などの情報を、警察や消費生活センターに伝えてほしいです。

まとめ

普段から怪しいサイトにアクセスしないように!

架空請求に引っかかってしまう人は、もしかしたら怪しいサイトにアクセスした経験があるのかもしれません。

怪しいサイトにアクセスしていなければ、焦ったりしないはずですからね。

日頃から怪しいサイトを視聴せず、信頼できるサイトしか視聴しないなどの自衛策も必要ですね。

架空請求業者は、そんなあなたの心のスキをねらって、詐欺を仕掛けてくるのです。

詐欺業者を儲けさせることがないように、気をつけましょう!