中吉よりも吉のほうが運勢良し! おみくじの本当の意味を教えます
神社へ行ったら、必ずおみくじを引くという女性も多いことでしょう。おみくじを引いて、大吉が出たら大喜びして、大凶が出ようものならかなりショックを受けてしまいます。でも、本当に大吉が良くて、大凶が悪いのでしょうか。おみくじの本当の意味について、紹介していきたいと思います。
おみくじの区分が細分化されている理由
おみくじの結果は、とても気になりますよね。
一般的なおみくじでは、次のような区分があります。
大吉・中吉・吉・小吉・末吉・凶・大凶
運勢の良い順番がどうなっているか、知っていますか?
実は、上記の通りではないんですよ。
中吉よりも吉のほうが良いんですね!
ですから、これからは吉が出たら喜んでくださいね。
また、最近はおみくじもバラエティ豊かになってきています。
例えば、京都の伏見稲荷はおみくじで出る区分が32にも細分化されているようです。
凶後大吉、吉凶相反、向大吉といったものが出るということで、面白いですよね。
なぜそんなに区分が細かくなったかと言えば、人々が平穏を好まず、刺激を求めるからです。
昔はおみくじで「平(たいら)」というのが出ていました。
平は、穏やか、安らかという意味で、良くも悪くもないという、ありきたりの平凡な暮らしぶりのことです。
ところが、時代が経つにつれて、人々の欲望が強くなり、平凡な暮らしぶりに満足できなくなり、刺激を求めるようになります。
そこに、「吉」とか「凶」というおみくじが新しく作り出されたのです。
しかし、人間の欲望には際限がなく、「吉」では物足りなくて、「中吉」さらに「大吉」が求められるようになります。
その一方で、「吉」に対抗して「凶」や「大凶」が生じてくるのは当然なことです。
言うまでもなく、おみくじは神仏の御心を尋ねることですが、その根底には貪欲な人々の欲望が渦巻いているようにも感じますね。
大凶が出ても落ち込む必要はない
このように考えてみると、大吉が出たとしても、喜んでばかりはいられません。
大吉は最高にいい状態でありますが、大吉が出たからといって、有頂天になり、慎みを忘れて油断したりすると、知らず知らずのうちに、運勢は落ちていきます。
だから大吉とは、要注意のおみくじであるのです。
これとは逆に、大凶が出たからといって、ガッカリしたり、落胆する必要はありません。
大凶は、これ以上悪くならないというお告げなのです。
常に言動に注意しながら、たゆまずゆるまず、ひたむきに努力を続けるならば、やがては大吉にも到達できるという、もっともありがたいおみくじだということになります。
大吉が出ると高慢になり、また大凶が出ると落ち込む人が多いようですが、これは大きな誤解です。
神仏は夜も昼も、皆さんの幸せを祈り、守護してくれています。
神仏の御心をそのまま素直に受け止めて、すべてを神さまにお任せするというのが、おみくじの本義なのです。
吉凶に関わらず大切に持ち歩く
おみくじにまつわる基礎知識についても紹介しましょう。
おみくじは、あなたの願いや悩みに対する神仏からのメッセージです。
そのため、必ず本殿を参拝して、神仏に願いや悩みを伝えた後に引きましょう。
おみくじを引く際は、無心になるのではなく、願いや悩みを強く念じるように。
念じたことへの答えが、おみくじを通して示されるはずです。
悪い運勢を引いた時もなるべく引き直しは控えて。
どんな運勢でも前向きに受け止め、1つの寺社で引くのは1日1回にしましょう。
また、悪い運勢の時は、境内のおみくじ掛けに結んで帰るという人が多いと思います。
それは「悪い運勢を引きずらない」「持って帰らない」という気持ちから始まった習わしです。
もちろん、結んで帰っても問題ありませんが、それではせっかく賜った神仏からのメッセージを忘れてしまいそうですね。
吉凶にかかわらず、いつでも読み直せるように、財布や手帳に入れて大切に持ち歩くことをお勧めします。
おみくじは神仏からのメッセージなので、粗末に扱わないようにしてください。
たとえ凶を引いてしまっても、絶対に破いたり捨てたりしないように。
まとめ
おみくじを前向きに受け止めましょう
おみくじの本当の意味について、理解できたでしょうか。
おみくじは神仏からのメッセージですから、どんな運勢でも前向きに受け止めてください。
大吉が出たからといっておごり高ぶらず、大凶が出たからといって落ち込む必要はありません。
神仏からのメッセージだと思えば、おみくじに書いてあることすべてが、ありがたい貴重な言葉に思えて、真摯に受け止めることができますね。