投資初心者におすすめ! インデックスファンドのメリットと注意点
さまざまな投資の手法がある中で、インデックスファンド(インデックス投資)は初心者にも適した手法です。ただし、メリットだけでなくデメリットもあるため、それを踏まえて運用しなくてはなりません。今回はインデックスファンドのメリットや選び方、注意点などについて解説します。
株価指数の対象になっている企業に投資できる
インデックスファンドとは、市場の動きに追随しながら成果を得ることをめざす投資信託です。
「インデックス」は指数、「ファンド」は投資信託を意味します。
株価の動きを示すインデックス(指数)には、NYダウ平均株価や日経平均株価などがあります。インデックスファンドでは、これらの株価指数の対象となっている企業 (市場全体)へ投資を行える点が特徴です。
株価指数に採用されている企業、もしくは似たような値動きをしている企業へ投資するため、指数に価格が連動します。
つまり、連動している株価指数が上がれば価格も上がり、指数が下がれば値下がりします。
たとえば、日経平均株価であれば東証プライムに上場している銘柄のうち、225銘柄で構成されています。
一方、S&P500指数は、アメリカを代表する500企業の値動きを示す指標です。
つまり、日経平均株価なら日本の株式市場へ、S&P500指数ならアメリカの株式市場へ投資することになります。
選ぶ指数によって投資先や値動きなどが変わってくるため、「何となく」で選定するのは避けましょう。
運用目的や期間、条件、リスクなどを考慮しつつ、自分にマッチした商品を選定することが大切です。
手数料の安さが大きなメリット
これまで投資にトライしたことがない初心者にこそ、インデックスファンドがおすすめです。
インデックスファンドの魅力として、手数料の安さが挙げられます。
株価指数と連動するように投資先を設計するため、アクティブファンドのように投資のプロ(ファンドマネージャー)による調査、分析がほとんど必要ありません。
調査や分析にもとづく銘柄の選定、ポートフォリオの作成といった手間がかからないため、ほとんどの商品はアクティブファンドと比べて手数料が低く設定されています。
そのため、できるだけコストを抑えて投資に取り組みたい人に適しています。
また、インデックスファンドは指数に連動するよう運用されているため、値動きの分かりやすさが魅力の1つです。
代表的な指数は新聞やインターネットなどで確認でき、値動きを把握しやすいため、安心して運用できます。
指数を構成する幅広い銘柄に分散投資するため、個別の企業の業績について「値上がりするだろうか」「値下がりしてしまうのでは」と過剰にやきもきする必要もありません。
そして、高度で専門的な知識が求められる投資もありますが、インデックスファンドへの投資は、まだ投資知識が少なくても取り組みやすいのが魅力です。
インデックスファンドは、指数を構成しているさまざまな銘柄へ分散投資します。
そのため、個別株への投資のように、さまざまな要素を分析しながら1つひとつ銘柄を選ぶ必要がありません。
ただし、投資の知識がいっさい不要なわけではないため、注意してください。
安定した運用をめざすのであれば、投資の勉強は必要です。
短期間で大きな成果を得るのは難しい
インデックス投資には、いくつものメリットや魅力があるものの、いくつか覚えておくべき注意点もあります。
注意点を踏まえたうえで、チャレンジするかどうかを検討しましょう。
インデックスファンドは、多くの銘柄に分散投資するため、個別株を購入する場合などに比べると、そこまで大きな価格変動が見られません。
長期的に見れば経済成長に伴う値上がりが期待できますが、短期間で大きな成果を得るのも難しいファンドです。
短期間で大きな利益を得たいと考えているのなら、インデックスファンドではなくアクティブファンドを選ぶことも1つの考え方です。
アクティブファンドは、指数の値動きを上回る成果を積極的に狙っていくため、ファンドによっては短期間でも大きなリターンが期待できます。
ただし、その分リスクも大きい点には注意が必要です。
指数に連動するインデックスファンドは、比較的低リスクで運用できる魅力があるものの、市場全体が値下がりしていると、それに連動してしまいます。
過去には、リーマンショックや新型コロナウイルスの感染拡大によって市場全体が値下がりし、多くの投資家が影響を受けました。
リスクが低いとは言っても、投資であることには変わりないため、このような一定のリスクがあることは理解しておく必要があります。
まとめ
手間をあまりかけずに運用できる
インデックスファンド(インデックス投資)は、比較的低リスクかつ低コストでチャレンジでき、投資の知識が少ない段階でも取り組みやすいため、初心者にもおすすめです。
購入したあとに個別株の分析などをする必要がなく、手間をあまりかけずに運用できます。
ただし、短期間での大きな成果や、市場全体が値下がりしている時のリターンは望めません。
こうしたデメリットやリスクも理解したうえで、チャレンジしてみてくださいね。