社会貢献しながら資産形成できる! ESG投資のメリット・デメリットを紹介
近年、ESG投資に注目が集まっています。財務面以外の情報にも目を向けるESG投資は、長期の資産形成に適していると言われているのです。そもそも「ESG投資って何?」と知らない女性も多いかと思いますので、ESG投資について解説した上で、メリット・デメリットも明らかにしていきます。ESG投資を始めたい女性はぜひ参考にしてください。
環境・社会・ガバナンスを考慮して行う投資
これまで、投資家は財務情報を参考に、投資先を選ぶことが一般的でした。
しかし、そうすると資金調達をしたい企業は、財務指標を良くするために、短期的な利益を追求せざるを得なくなってしまいます。
かえって長期的な成長の妨げになるという点が問題視されていたのです。
また、現在の財務状況が優れているからといって、必ずしもその企業が長期的に成長するとは限りません。
投資家としても、投資先を選ぶ上で、財務情報以外にも幅広く目を向けようという動きが出てきました。
そこで、企業の成長に加えて、ビジネスの持続可能性を加味して投資先を選ぶ「ESG投資」が注目されるようになったのです。
ESG投資は、世界的にも関心度が高く、ヨーロッパやアメリカ・カナダ・オーストラリア・アジアなど、さまざまな地域で市場が拡大しています。
ESG投資と似た概念にSRI(社会的責任投資)がありますが、SRIでは道徳意識が重視されるのに対し、ESG投資では投資先としての価値に焦点が当たります。
「環境・社会・ガバナンスに配慮している企業は、リスクに耐性があり、長期的に成長して投資家にリターンをもたらすだろう」というのが、ESG投資の考え方です。
ESG投資に投資する2つのメリット
続いて、私たちが「ESG投資」に投資するメリットとは何でしょうか。
ESG投資は、FXやデイトレードのような短期的なリターンではなく、長期的なリターンをめざす投資です。
ESGに取り組む企業は、機関投資家のESG投資対象になる可能性も高く、中・長期な投資資金の流入が見込まれます。
また、ESGに取り組む企業は「持続的な成長を意識している」と言えるため、将来の成長も期待できます。
今後、ESGに取り組まない企業は、ダイベストメントされてしまう可能性があるとのことです。
ダイベストメントとは、投資している株式や債券、投資信託などから資金を引き揚げること。
実際に、オランダの年金機構ABPでは、投資先からたばこと核兵器の製造メーカーを除外すると発表されています。
ESG投資をすることで、地球温暖化や女性活躍に取り組む企業の後押しになります。
そのため、間接的にあなたの資金がESGの取り組みに役立つのです。
また、環境分野への取り組みに特化した資金を調達する際に発行される「グリーンボンド」も増えています。
グリーンボンドは、企業の環境分野への取り組みをアピールすることができるため、投資家だけでなく企業にとってもメリットがあるのです。
ESG投資に投資する2つのデメリット
このように見てみると、ESG投資は良いことづくめのように感じますが、デメリットもありますので、しっかり押さえておいてください。
一般的な投資では、効率性やリターンの大きさなどを考慮して投資先を選びます。
しかし、現在主流の投資方法の「ESGインテグレーション」では、企業の財務情報に加えて、ESGへの取り組みを分析、評価する必要があります。
ESG自体が長期的な課題であり、短期的に解決できて成果が出るとは限らないのです。
そのため、短期的にはリターンが小さい、あるいはマイナスになる可能性もあります。
グリーン・ウォッシュとは、ESGに取り組んでいないのにあたかもESGに取り組んでいるように見せることです。
企業だけでなく投資信託でも、ESGに取り組んでいない企業が含まれている可能性もあります。
そのため、グリーン・ウォッシュを見極めるために、複数の情報をもとに判断することをお勧めします。
企業が公表するIR情報のみならず、第三者からの評価を取り入れるのも良いと思います。
まとめ
投資ではESGへの取り組みを意識してみましょう
これからグローバルで、ESGへの取り組み、ESG投資が加速するとみられています。
私たちも投資をする時は、財務情報だけでなく、ESGへの取り組みも意識してみると良いでしょう。
短期でのリターンは見込めないかもしれませんが、長期にわたって投資を続けることで、いずれ大きなリターンを得られるかもしれません。
地球環境や社会のためになる事業を展開している企業の応援にもなるので、良いことをしているな~とも思えますよね。
社会貢献しながら資産形成もできるESG投資に注目です!