
本当に水だけで痩せられる?水ダイエットの効果とやり方
無理なく続けることができるダイエットがあれば、知りたいと思う女性は非常に多いでしょう。今回紹介する「水ダイエット」は、まさにそんなダイエットのひとつです。結論から言うと、水ダイエットの正体は、“普段から適切な水分を摂取して、身体の新陳代謝を整えて痩せやすい身体を作ろう”という“水デトックス”のことです。今回はそんな水ダイエットの効果ややり方について詳しく説明したいと思います。ダイエットを考えている人は要チェック!
水ダイエットは、健康でキレイに痩せられる♪
水を飲むだけで痩せる。それが本当ならとっても素晴らしいですよね。簡単だしお金はかからないし、良いことが起こるならと自然とモチベーションが上がります。しかしそのまま水ダイエットを始めるのは、ちょっと危険です。まずは、水ダイエットの「本質」から学びましょう。
<私たちが水を必要とする理由>
私たちの身体のうち、約60%は水分でできています。体重60kgの方なら約36kgが水分です。ではみなさん、この水分が身体の中で、どんな役割をしているかご存知ですか?水分は腸から吸収されると、血液をはじめとした「体液」として、全身をくまなくめぐっています。全身を駆けめぐる水分には、次のような効果があるのです。
①栄養や酸素を運び、老廃物を排出する
呼吸や食事で身体に入った酸素やビタミン・ミネラルなどの栄養素を、身体中へ運びます。それと同時に、身体に溜まっている老廃物を排出する役目もあります。
②発汗で体温調節をする
30度を超えるような真夏日だと、立っているだけで滝のように汗が流れますよね……。 暑い時に出る汗は、液体から気体へ変わる時に表面の熱を奪ってくれます(気化熱といいます)。 これにより、体温が上昇し続けるのを止めるわけです。 汗をかいたらすぐハンカチで拭いてしまうと、その効果が薄れるので注意ですよ!
③新陳代謝をスムーズにする
水分は、新陳代謝をスムーズに行うためにも欠かせません。血液の中で酸素を運ぶ赤血球は、60%以上が水分です。水分が不足すると、疲れやすくなったり肌が荒れたりします。水分が体内にちゃんとあることで、身体を若々しい状態に保てるようになるわけです。
<水「だけ」ダイエットで体重を落とす危険性>
ダイエットで絶対に外せないのは、「摂取カロリー<消費カロリー」という式が成立していること。「水ってそんなに身体にいいんだ!だったら3食水だけ飲めば痩せるよね。カロリーも0だし♪」確かにこの生活を送れば、痩せることができるでしょう。しかしその引き換えとして、待っているのはリバウンドや体調不良という悲しい結果なのです…。
①カロリー不足が続くと身体は「省エネモード」になる
私たちの身体はとてもよくできています。長期間摂取カロリーの少ない状態が続くと、「このままじゃ飢えて倒れる!消費エネルギーを減らさないと」となり、体が省エネモードになってしまうのです。その状態で水ダイエットをやめて、食事を取ったらどうなるでしょう?消費カロリーが減ってしまい、摂取カロリーの方が多くなり、減った体重はあっという間に戻ってしまいます。
②栄養不足は強烈な食欲に向かう
もう1つ、水「だけ」ダイエットでリバウンドする原因があります。それは栄養不足による過度な食欲です。長い間特定の食べ物だけを摂取すると、当然栄養が偏りますよね。すると身体は「何か食べないと!」と、食欲を促します。ですが、当の本人はその食欲のコントロールができません。本当はビタミンが豊富な野菜サラダを食べたほうがいいのに、目の前に限定10食のスイーツを見てしまったら…。スイーツを口にすることで、とりあえず食欲は抑えられるでしょう。しかし、栄養は不足したままなのでまたお腹が空きます。そしてまた、食べてしまう…。この悪循環を繰り返した末にたどり着くのが、リバウンドというかなしい結末です。
☆水ダイエットは「身体のデトックス」で痩せることにある!!
体重を落とすというより、デトックスで身体の内側をキレイにして、結果として痩せる。それが水ダイエットの真の目的です。
水ダイエットのうれしい3つのメリット
水ダイエットは、誰でも簡単に取り組むことができます。「いや、でも水なんて毎日飲んでるけど?」と思いますよね?ですが適切な量の水分を摂取するだけで、たくさんのメリットを得られるのです。
メリット1♡老廃物が排出されて体調がよくなる
水分が身体に十分あると、栄養素の運搬+体内に溜まった老廃物=毒素の排出の両方がスムーズになります。逆に水分が足りないと、便で老廃物を外に出せなくなってしまうのです。腸内に毒素がたまり続けると、体調不良のきっかけになってしまうこともあります。「昔から便秘に悩まされている」という女性は、一度普段から飲んでいるお水の量をチェックしてみましょう。
メリット2♡体内が適度に冷えて、基礎代謝がよくなる
私たちは寝たままの体勢でも、カロリーを消費しています。これを「基礎代謝」と呼びますが、基礎代謝の消費カロリーの6割以上が、内臓で行われているのを知っていますか?水分を補給すると体内が適度に冷やされます。よく寒いところにいると、手をこすり合わせたり身体をブルブルさせたりして、体温をあげようとしますよね。内臓もそれと同じで、冷えた温度を元に戻そうと活動するのです。その過程で基礎代謝が上がり、エネルギーをたくさん消費してくれます。
メリット3♡間食に水を飲むことで、食欲を抑えることができる
ダイエット中、辛いのはお腹が空いた時ですよね。あまりに我慢すると、その反動でどか食いに走ってしまうことも。軽食で上手に空腹をごまかしたい時、先に水を飲むことで、ある程度食欲を抑えることができます。
水ダイエットをする際に気を付けるポイント
いいことずくめに見える水ダイエットですが、やり方を間違えると、リバウンドや体調不良を招いてしまいます。水ダイエットでありがちなミスや注意点、対処法をまとめてみました。
①身体を冷やしすぎないようにしよう
水分摂取で内臓を冷やすと、元に戻そうとする動きで基礎代謝をあげることができます。夏場は5度~15度の冷水を飲むことで、熱くなった内臓の温度を下げ、その働きを元に戻すことが可能です。しかし、あまりに冷たい水を飲みすぎると、内臓温度が下がり基礎代謝や免疫機能がダウンしてしまうのです。特にエアコンのガンガン効いたオフィスでは、身体の内側も冷えています。そんな時は、次の対策で「水分の温度」を調節してあげましょう。
☆常温の水や白湯(さゆ)を上手に飲み分けよう
冷水は猛暑の続く夏場、スポーツなどの激しい動きをした時に飲むことで内臓温度を下げることができます。一方で、ちょっと体調が悪いなという時は常温(20度〜35度)のお水を飲みましょう。冬場やエアコンの効いた寒い場所では、白湯(さゆ、60度〜80度)の出番です。内臓の負担が少ないだけでなく、身体の芯から温まるのでリラックスしたい時にもいいですよ♪
②トイレが近くなる人は、小分けに水分を摂取しよう
水分の摂取量が増えると、トイレが近くなるという人がいますよね。1日にトイレに行く回数は、平均で4~7回と言われています。これより少ない人は、今まで水分の摂取量が少なかったのかもしれませんね。 「そうじゃなくて、水を飲んだらすぐにトイレへ行きたくなるんだよね」という人は、一気に水をたくさん飲んでいるのかも?人は膀胱に尿がたまると、尿意という形で「トイレに行きたい」と促します。水を短時間で一気に飲むと、大脳が刺激されて「水分の摂取→体内を巡る→膀胱に尿がたまる→尿意」という図式をなんとなく連想してしまい、すぐにトイレへ行きたくなるのです。のどが渇いてから水を飲むという人ほど、一気飲みをする傾向は強いです。しかしのどの渇きは、すでに身体が脱水のシグナルを出しているということでもあります。普段から汗をかいていない時も、こまめに水分を摂取するよう心がけてくださいね!
③夏場は水分摂取だけだと、熱中症になることも!
猛暑が続く日本の夏。今年の夏も熱中症で体調を崩している方が多いですが、水分の摂り方にも注意が必要です。夏場はたくさん汗をかきます。血液には一定のナトリウム=塩分が含まれていますが、汗をかくと水分だけでなく、この塩分も出てしまうのです。
ここで、水「だけ」を摂取するとどうなるでしょうか?失った水分は取り戻せても、塩分は失われたまま。そのため、血液内の塩分濃度(血中ナトリウム濃度)が下がってしまいます。身体は、血液内の構成成分を一定に保とうとする性質があります。「血中ナトリウム濃度を元に戻さないと!」と思い、何を思ったのかせっかく飲んだ水分を、尿などで排出してしまうのです。そのため、いくら水を飲んでも体内の水分量は減ったまま。体内の温度も上がったままとなり、熱中症となってしまうのです。
☆夏場は水分+塩分を摂取しよう
最近では当たり前となっている、「夏場には水分だけでなく塩分も摂取しよう」というアドバイス。皆さんも、水分と一緒に塩飴など、ミネラルも一緒に摂取するようにしましょう。あとは、ポカリスエット、アクエリアス、経口補水液を積極的に飲むのもおすすめです。これらはスポーツドリンクとして有名ですが、体液に近い栄養バランスのため、スムーズに水分とミネラルを補給してくれます。夏は気づかない間に、たくさん汗をかくので、いつもより多めに!
水ダイエットを成功するためのポイント
<水ダイエットの時に飲むべき水の量は?>
「水は1日に2L飲むと良い」と聞いたことはありませんか?水分補給の鉄板とも呼べるフレーズですが、私たちは1人1人体重も違えば、年齢、性別もバラバラです。なぜ1日2Lというアドバイスが、ここまで浸透したのでしょうか?そんな疑問を解消しつつ、実際に飲むべき1日の水分量を調べてみました。
「1日2Lの水を飲む」健康法の根拠はない!?
「1日2L飲みなさい」という健康法は、アメリカから来た習慣といわれています。アメリカでは、健康のために「1日コップ8杯の水を飲みなさい」と言われます。コップ1杯を250ccと換算して、8杯=2,000cc=約2Lとなったわけですね。しかし、厚生労働省が行なっている「健康のため水を飲もう」推進委員会では、1日に2.5Lのが必要だとしています。2.5Lの内訳は、食事で取れる水分が1.0L、体内で作られる水分が0.3L、飲み水は1.2Lです。これは、体重が60kgの人のモデルケース。体重60kgの場合、尿や便で1.6L、呼吸や汗で0.9L、合計2.5Lの水分が1日で排出されています。そこから、「水分摂取量も2.5L」となっているわけです。
1日に飲むといい水の量を計算しよう!
1日に必要な最低限の水分量は、実は簡単な計算で求めることができます。それは年齢と体重を使ったものです。下に簡単な計算ができる表を作ったので、ぜひ試してみてください。
年齢別の必要水分量の目安(男女共通)
25歳〜54歳:1kgあたり35mL/日
55歳〜64歳:1kgあたり30mL/日
65歳〜:1kgあたり25mL/日
※25歳未満の人は、1kgあたり35mL/日で計算してみてください。
<毎日2.5L飲むのは辛い!おすすめの水分摂取のコツとタイミング>
上の計算を使って、1日に最低どれくらいの水分が必要かわかりましたか?数字をみて、「ええ、毎日こんなに水分を取らなきゃいけないの?」と驚いた人がいるかもしれません。そんな人には、次のポイントを意識してみてください。
☆食事で摂取できる水分量もカウントしよう
2.5Lの水分摂取が必要と聞くと、その全てを飲み物で摂取しないといけないと思いがちですよね。しかし、普段の食事の中にも、水分は含まれています。「健康のため水を飲もう」推進委員会でもあったように、食事でも1日1Lほどの水分を摂取しています。たとえばご飯なら、茶碗1杯(200g)に120mLの水分が含まれます。和食は汁物も多いので、意外と水分を摂っているのかもしれません。そのため、1日に摂取する水分量が計算できたら、そこからマイナス1Lした量を、毎日飲むと良いでしょう。
☆1日のこんなタイミングで、水分を上手に摂取しよう
水ダイエットで効率よく水分を摂取したいなら、このタイミングで飲む!というのを決めて習慣化するのもおすすめです。次に紹介する3つのタイミングを意識すると、無理なく水分を摂取できます。ぜひ試してみてください!
♡起きてすぐ
私たちは、寝ている間に約500mlの汗をかいています。失われた水分を補給するために、朝一でコップ1杯の水を飲むようにしましょう。
♡お風呂の後
1日の疲れを癒してくれるお風呂。10分ほどの入浴(水温43度)で、約400mlの水分を失います。それを補うために、入浴後はコップ1杯の水を飲みましょう。
♡食事の直前
食事前の水分摂取は、ダイエットに最適なタイミングです。食事をする前に水を飲むことで、全体の食事量を抑えることができます。朝昼夜とコップ1杯の水を飲むことで、自然と水分を補給することにもつながります。
♡それ以外におすすめのタイミング
スポーツやトレーニング、外出でたくさん汗をかいた時は、こまめな水分補給を意識してください。また座りっぱなしで仕事をしている時も、徐々に水分は失われています。仕事中や自宅にいる間の水分補給も、こまめに行いましょう。
まとめ
水ダイエットは、健康でキレイに痩せられる♪
水ダイエットで大切なのは、「適切な量と頻度で、ちゃんと水分補給をする」というものです。日常的に水分補給ができれば、身体は本来持っているデトックス機能を発揮して、痩せる身体の土台を作ってくれます。じっくり時間をかければ、その分健康でキレイに痩せることができるでしょう。さらに、他の運動や食事ダイエットと組み合わせることで、さらに高い効果も期待できます。ダイエットしたいけど、何から始めればいいのかな…と迷っている方は、まずは水ダイエットから始めてみてはいかがでしょうか?
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