日本でインフレ時代が到来!? インフレについて詳しく解説します

最近、ニュースでよく「インフレ」という言葉を耳にするようになりましたね。「インフレになると、普段の生活にどんな影響があるのだろう」と、少し気になっている人もいるかと思います。インフレは私たちの日常生活に大きく影響するため、正しく理解しておくことが大切です。そこで、インフレの意味や、良いインフレと悪いインフレの違いなどを解説していきたいと思います。

  1. インフレ
  2. 日本
  3. 物価上昇
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そもそもインフレって何?

インフレとは、「Inflation(インフレーション)」の略語で、モノやサービスの価格(物価)が継続して上昇することです。

例えば、1個100円で販売されていた商品が、翌年には1個110円になっているようなケースがインフレです。
インフレが起きると、モノの価格が上がり、同じ金額で同じ商品を買うことができなくなります。
同じ金額で購入できるモノやサービスが減るため、インフレが起きると、お金の価値は相対的に下がります。

インフレとは逆に、モノやサービスの価格(物価)が継続して下落する状況がデフレです。
デフレとは「Deflation(デフレーション)」の略語。
一般的には、不況でモノやサービスに対する需要が減少し、供給を下回ることで発生します。

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良いインフレと悪いインフレの違いとは

インフレで物価が上がっていると聞くと、私たちは買い物での支出が増えてしまいますから、インフレ=悪いことと感じますよね。

でも、一概にインフレ=悪いこととは言えません。
インフレは、生活に良い影響を与える場合もあるのです。

つまり、インフレには「良いインフレ」と「悪いインフレ」があるので、両者の違いを理解しておく必要がありますね。

■良いインフレ

好景気が続く状態の中で起きるインフレは、良いインフレです。
経済が活性化して需要が増え、供給が追い付かなくなると、モノの価格が上昇し、企業の利益が増加します。
企業の利益が増加すると、従業員の給与が増加することにもつながるので、消費者の購買力が上がって、消費が活発になります。
消費が活発になると、さらに需要が増え、ますます商品の価格が上昇して、企業の利益が増えるという好循環が生まれます。
このような好循環が生まれるケースが、良いインフレです。

良いインフレが起きている状況では、社会の中でお金が循環して景気が良くなる傾向にあります。
好景気になると、企業活動が活発になって、設備投資や給与アップなども積極的に行われるので、技術革新が起きたり、生活水準の引き上げにもつながるのです。

私たちも給与が上がって、インフレの恩恵を受けられるというわけですね。

■悪いインフレ

原材料価格の高騰などで物価が上昇するインフレは、悪いインフレです。
世界的な需給関係の変化や為替の変動などで輸入コストが上昇したり、生産者の減少などで供給が減少したりすることで、商品価格が上昇してインフレが起きることがあります。

需要が増えているわけではないため、企業の利益は増えません。
利益が増えなければ、従業員の給与も増えず、物価だけが上がるため、実質的な所得が減って、生活が苦しくなります。

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現在の日本は悪いインフレ!?

それでは、現在の日本はどういった状況なのでしょうか。

最近では、毎日のようにモノの値上げがニュースになっています。

<最近値上げしたモノ・サービス>

公共料金……電気代、ガス代など
食品……小麦粉、食用油、レトルト食品、調味料など
日用品……ティッシュペーパー、紙おむつ、文房具など

値上げの原因は、ロシアのウクライナ侵攻や記録的な円安などが挙げられます。
一方で、コロナ禍がようやく落ち着いてきて、需要が増加傾向にありますから、一概に悪いインフレとも言えないかなと思います。

ただ、私たちの給与が上がっているという実感はないですから、良いインフレとは言えないですよね。

いまはグローバルの時代ですから、日本国内だけでなく、海外の状況にも目を向けておく必要があります。

日本では長くデフレの状態が続いていましたが、世界各国ではインフレが恒常的に続いていると言えます。

その流れを受けて、これから日本にインフレ時代が到来することも考えられます。

まとめ

インフレ時代に備えて資産運用を

日本でもインフレになりつつありますが、インフレが起きるとお金の価値が下がるため、貯金しておいた資産が実質的に目減りすることになります。

インフレ時代の到来に備えて、対策を考えておくことが重要です。
例えば、物価上昇に合わせて、価格上昇が期待できる金融資産・実物資産に資産を振り向けるといった資産運用です。

分散投資と長期投資の2点を意識して、資産が減るリスクを抑えながら、資産運用を検討してみてください。