「そんなつもりなかったのに…」ついつい口にしてしまいがちなマウントワード
自分の優位性を見せつけるような行為を「マウンティング」といいます。近年、そうした行為や発言がSNSなどで注目されるようになりました。あからさまな自慢ではなく、さりげなく会話の端々に自分の方が優位だということをあらわそうとしてくる現代のマウンティングは、実は無意識にやってしまっているということも多いのです。言った本人は自覚がないのに、言われた側は不快な気持ちになったまま…ということがよくあります。そこで今回は、悪気はないのに口にしてしまいがちな「マウントワード」についてまとめてみました!良い人間関係を築くためにも、ぜひチェックしてみてくださいね!
そもそも「マウンティング」って何?
“マウント行為”とも呼ばれることも多い、「マウンティング」という言葉をご存じでしょうか?これは、自分の方が優位であることを示すような行為、発言のことをいいます。
直接的に自慢したり、相手のことを見下したりするわけではなく、一見、普通の会話をしているように見受けられます。しかし、遠回しにそうしたことを匂わせる空気を作ってしまう…というのが、困ったところ。さりげなく自分の優位性をアピールするワードが散りばめられた、こうしたマウンティングを取る発言は、巷で「マウントワード」と呼ばれています。
近年SNSなどでよく取りざたされるようになり、その「マウントワード」に傷ついている人が多いことが、顕著に感じられるようになってきているんです。
マウントする側は無意識の場合も多い
いつの時代でも、人は自分とだれかを比較したがる心理を持っています。特に自分に自信がない人は、好意を持てない相手に対して、自分のポジションが、相手より上にあるということを確認したがるものなのです。ついつい「マウントワード」を言ってしまう人には、そのような特徴が見受けられます。他人に自分を認めてもらう承認欲求を満たして、安心したい。そういった気持ちが隠れていることが多いのです。
ただ、言われた側が「マウンティングされている」と感じても、言った本人は自分にとって嬉しいことやときめくことの共有のために言ってしまっただけ…という無意識の場合も多いんですよね。悪気があるとは限りません。
また、「マウンティングされている」と感じた、言われた側においても、気にせずに、相手を「あなたってすごいね」「よかったね」と褒めることができればとっても楽ですよね。どうしてそう思えないのか…?、それは、元々相手を好意的に見れていないから、という可能性も高いんです。お互いに、口調やそのときの雰囲気、そうしたいろいろな流れのなかで感じるものは“さまざま”だと気に留めておくことが、大切です!
気をつけたい「マウントワード集」
・「○○さんは、△△△だからいいよね。私なんて□□□だから」
マウントワードのなかでもよく見られるのが、こちらの自虐的な発言。気にかけたいのは、とくに「私なんて□□□だから」の、“□□□”で、どんな言葉を言うかです。この「私なんて」の後に続く言葉では、シンプルに『相手>自分』を示すべき、会話の流れなのですが…。例えば、「○○さんは専業主婦だからいいよね、私なんて仕事が忙しくて遊ぶ暇がない」「○○さんの家は、掃除しやすそうでいいですね。私なんて家が広くて大変」「○○さんは△△△系な服も似合っていいよね。私なんて上質素材じゃないと肌に合わなくて、このブランドの服ばかり…」など…。一番上の例では、一見羨ましがっているようで、「専業主婦なんて遊んでばかり。私はバリバリ働いていてすごい」というマウントが隠れている、と人によっては捉えられかねません。
・「普通にやればできるはずだけど…」
「普通にやればできるはずだけど…」もついつい口にしやすい言葉です。しかし、「できるはずだけど…」の後に続く言葉としてイメージされやすいのは、どうしてあなたはできないの?というワードなんです。ここで重要なのは、「普通に」というところで、こうした発言ではあなたは「普通以下」と暗に言っているのと同じになってしまうのです。
・「○○を知らない人っているんだね」
「○○を知らない人っているんだね」も、マウントワードにはありがち。“私はあなたと違う”ということをアピールする発言です。驚いたように発言することが多いので、言われた側は不快な気持ちになりやすいんですよね。
・「私は上司にまあまあ気に入られてるから…」
この発言のポイントは「まあまあ」というところ。すごく気に入られていて、ひいきされているというわけではないということもさりげなくアピールしています。いわゆる“匂わせ”になります。この発言、“あなたは気に入られてはいないですよね”という意味も隠されていると、受け取られがち。注意が必要です!
・「忙しくて寝不足。あなたは時間に余裕があってうらやましい」
男性にも多いのが、この寝ていない発言です。まるで、寝られないほど忙しい、ということがすごいことかのように言ってきます。でも、これはよく考えれば、これは時間内に仕事を処理できないという、自分の能力不足をアピールしていることにつながってしまいます…。こうした発言が多いのは、とても不思議なことですね。
・「現実的じゃないよね」
楽しい話や夢のある話を聞いた後に出ることが多いのが「現実的じゃないよね」という発言。言われた側にとっては、素直に共感してほしかった…と、悲しい心境になってしまいますよね。この余計な一言によって、そうした幸せも、やや見下した印象を与えてしまいます。マウンティングが癖になっている方は、無意識に、それを言わないと気が済まない心理に陥っているのかもしれません…。
・「知り合いのプロにお友達価格でやってもらった」
さりげない知り合い自慢も、マウンティングにはよくあることです。自分は特別だから、また、特別価格の設定がある、というところもアピールしたいポイント。自分は周りの人たちよりもすごいコネクションを持っていると、優位性を示したい心理が働いています。
・「○○のテスト、落ちた人いるの?」
こちらは、高学歴を良しとするママ友の間で、よく言われたり、言ってしまうワードです。漢検や英検など、自分の学年よりも上のものを受験して合格するのが当然という雰囲気を醸し出してくるのが特徴。全員が同じように合格しているわけではないという、配慮が必要です!
まとめ
相手を気遣える心の余裕を持とう♡
いかがでしたか?もしかしたら、自分に悪意が全くないとしても、自分の言葉によって傷ついている人や、嫌な思いをしている人がいるとしたら、今すぐ改善しなければいけません。繊細な心の持ち主がいるかもしれないということを忘れずに、相手を気遣える心の余裕が必要です!ぜひ大人の対応を心がけてください。