怪しいメールの開封にはご注意を! フィッシング詐欺の可能性があります

ふだん使っている、あるいは使っていない、有名なネット通販サイトや金融機関などに似せた送信者から、あやしいメールが届いて不安になった経験はありませんか? それはもしかしたら、フィッシング詐欺かもしれませんので、絶対にクリックしてはいけません。フィッシング詐欺の基礎知識と対処法について解説したいと思います。

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有名企業の名を騙って偽サイトに誘導する手口

フィッシング詐欺とは、インターネットを利用する人から、悪用者が金品を得るためにクレジットカード情報や銀行口座情報をだまし取る手口の犯罪です。

最近は被害が拡大しており、2021年4月にフィッシング対策協議会に寄せられたフィッシング報告件数(海外含む)は、ここ数年で最大の4万4307件もありました。

その多くが知名度の高い上場企業など、実在の企業や組織の名を騙って、EメールやSMSでその企業を模した偽サイトに誘導する手口です。

また、新型コロナウィルスの影響による緊急事態宣言などで、外出せず家に居る時間が長くなり、インターネット通販での買い物が増加しているため、利用している通販サイトからのメールと錯誤しやすくなっていることも影響していると考えられます。

他にも、インターネットを利用しているときに、「高額商品に当選しました」といったような表示を出して、偽サイトへ誘導したり(当選詐欺)、急にパソコン画面に「ウィルスに感染しました」といったような警告画像を出して、サポートセンターと称した悪用者に電話させたりする手口(サポート詐欺)もあります。

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身の覚えのない通知は開封しないこと

フィッシング詐欺の被害に遭わないためには、詐欺かどうかを見分けることが重要です。

詐欺メールは、本物と間違えてしまいそうな送信者名で届くと知っておいてください。

届いたメール・SMSの違和感を察知して、冷静に対応することが大切です。
個人情報やクレジットカード情報を入力させる内容のEメールやSMSの場合は、記載されているURLにはアクセスしないことが重要です。

悪用者が作った偽サイトへアクセスすると、その時点で端末情報が盗まれたり、情報漏洩アプリがダウンロードされたりする可能性があります。

送信元のメールアドレスやURLを注意して確認すると、公式マークがついていなかったり、スペルが違っていたりします。
例えば、「楽天カード」からのメールなのに、「楽天銀行」と書いてあるなど、メール本文中に不自然な内容があれば、要注意です。

本物の通知とフィッシング詐欺を見分けるためには、自分の利用しているアプリやサイトからログインして、メッセージやお知らせ項目を確認したり、自分で調べたその企業の電話番号へ連絡をして、通知の発信先が悪用者からではないことを確認する方法もあります。

まずは、身に覚えのない通知は開封しないこと、そしてむやみにURLをクリックしないことが大切です。

また、「不正利用が確認されました」とか「このままではサービスが停止されてしまいます」「料金が未払いです」など、こちらを慌てさせるような件名にしてくることも、よくあるケースです。

慌ててクリックするのではなく、「なんかあやしいな」と感じることが大切です。
そして、その件名ですぐに検索をかけてみましょう。

そうすると、「○○○○は詐欺メール」とか「○○○○はフィッシング詐欺」などの注意喚起が目に入る検索結果が出てきます。
そうしたら、それはほぼフィッシング詐欺ですから、そのメールは削除しましょう。

メールを開かずに削除できるのであれば、それがベストです。

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もし不審サイトで個人情報を入力してしまったら……

万が一、不審なサイトでクレジットカード情報を入力してしまった場合は、すぐに契約しているクレジットカード会社へ連絡しましょう。

自分がカード情報を入力したり、伝えてしまった後の利用内容の確認や、万が一に備えてカード番号の変更手続きをしてもらうなど、早めの対応で被害拡大を阻止することができます。

もし、不正にカードが利用されてしまった場合、カード会社によって補償制度が会員規約で定められている場合がありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

ただし、補償制度には補償期間が設定されている場合が多いので、被害に遭った場合は、速やかにカード会社に連絡することが大切です。

その他にも、インターネットバンキングで不正出金する目的で、銀行口座情報を詐取された場合は、速やかに銀行への連絡が必要となりますので、緊急時の連絡先を事前に把握しておくと良いでしょう。

まとめ

詐欺はあなたの身近なところに潜んでいる

フィッシング詐欺は、かなり多くの方が引っかかっているので、「私には関係ない」なんて思わずに、「私にも来るかもしれない」と考えておいてください。

そして、あやしいフィッシングメールやSMSがきたら、できる限りURLはクリックせず、送信元のURL・メールアドレス等をチェックして、少しでも違和感を感じたら、すぐに削除してください。

万が一、不審なサイトに個人情報を入力してしまった場合は、すぐにカード会社や銀行などに連絡しましょう。

フィッシング詐欺はあなたの身近なところに潜んでいますから、だまされないように気をつけてくださいね。