「いつも使っているその敬語、合ってる?」間違いやすい敬語4選

「あなたは普段正しい敬語を使えていますか?」普段よく耳にするフレーズが実は間違っていたり、自分では丁寧に使っているつもりの言葉が、実は相手を不快にさせていたり…。そんな敬語の使われ方、意外に多いんですよ!間違った使い方が身についてしまうと、公的な場で恥をかいてしまうこともあるので、早めに修正しておきたいですよね。そこで今回は、間違って使われがちな敬語4選をご紹介いたします。よりよい言葉遣いを身につけるために、ぜひ参考にしてくださいね!

  1. 言葉
  2. 敬語
  3. マナー
1

NG敬語①:「おっしゃられる」

×:「おっしゃられる」
○:「言われる」「おっしゃる」

正しくは、「言われる」か「おっしゃる」です。元の言葉「言う」を尊敬語にする場合は「言われる(れる・られる型)」あるいは「おっしゃる(その言葉専用の尊敬語の型)」のどちらかになります。

しかし、この2つの尊敬語を二重に用いて、「おっしゃる」+「言われる」=「おっしゃられる」としてしまうのが“二重敬語”と呼ばれるもので、気をつけたいところですね。同様に「帰られる」と「お帰りになる」が一緒になった「お帰りになられる」も二重敬語となり、誤った使い方となるので覚えておいてくださいね。

また普段、婉曲の表現をするとき無意識に使っている言葉にも注意を払う必要があります。「私的には~/自分的には~」「~じゃないですか」「っていうか」「~みたいな」「なにげに」などといった言葉は、ビジネスシーンや目上の人との会話など、改まった場では使わないほうがよいでしょう。

2

NG敬語②:「~してもらっていいですか」

×:「~してもらっていいですか」
○:「~していただけますか」

人にものを頼むときは、「~していただけますか」が自然な言い方です。「~してもらっていいですか」という表現は、遠慮がちに言っているようで、どこか押しつけがましく感じられることがあります。これを丁寧な言い方にすると「~していただいてよろしいですか」となりますが、この表現にもやや違和感を感じます。

例えば、銀行の窓口などで「お名前を書いていただいてよろしいですか」といった感じで使われたりしますよね。この言い方がなぜ違和感を与えるのかというと、「書いていただいてよろしいですか」と言われても、そもそも書かなければいけないものなので、書くか書かないかを選べる余地はないからです。その点で違和感が生じます。こういう場合は、相手にそれを判断させるような言い方ではなく、「お手数をおかけして申し訳ございませんが、こちらにご署名いただけますか」「お名前をお書きいただけますか」などのお願いをする言葉に限定してしまった方が自然な印象を与えます。

例えば旅行先でカメラのシャッターを押してほしい時には、「シャッターを押してもらっていいですか」ではなく、「すみませんが、シャッターを押していただけませんか」とお願いするほうがスマートです◎

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NG敬語③:「あちらでうかがってください」

×:「あちらでうかがってください」
○:「あちらでお尋ねください」

正しくは「あちらでお尋ねください」や「あちらでお聞きください」となります。「うかがう」は「問う(尋ねる)」「聞く」または「訪問する」の謙譲語。「あちらでうかがってください」は、謙譲語を尊敬語として使ってしまった例です。敬語で最も間違えやすいのは、尊敬語と謙譲語が混ざってしまうこと。「大事な場面でせっかく相手を立てようとしているのに、自分側の謙譲語と相手側の尊敬語がごちゃごちゃになってしまうことが多いんですよね!

また、「あちらでいただいてください」「存じ上げていらっしゃるかと思いますが」「先生が申したように」「もうご利用していますか」なども、同様に謙譲語を尊敬語として用いた誤りの例。正しい言い方はそれぞれ、「あちらでお受け取りください」「ご存じかと思いますが」「先生がおっしゃったように/先生が言われたように」「もうご利用なさっていますか/もうご利用ですか」などとなります。代表的な尊敬語と謙譲語の形は覚えてしまった方が良いでしょう。

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NG敬語④:「~させていただきます」の乱用

「後ほどお電話させていただきます」「商品開発を担当させていただいた○○です」など、メールのやりとりやあいさつなどで「~させていただきます」という表現がよく使われますと思います。「~させていただく」は、「~させてもらう」の謙譲語です。言葉自体が悪いわけではないのですが、なんでもかんでも、自分がすることすべてに対して使うのは、不快な印象を与えることがあるので要注意!

また「特別価格にてご提供させていただき…資料を送らせていただきました」というように、1つの文章の中に何度も何度も「させていただく」が続くと耳障りな感じをもつ人も多いです。本来「させていただく」というのは、相手側から何らかの厚意や恩恵、またこれをしてほしいという依頼・要請などを受けたときに使う表現です。それゆえ、「私と○○は結婚させていただきました」など、自分の一身上のことにまで用いると、おかしな過剰な表現になってしまうこともあります…。

例えば訪問先の会社で、電話やFAXなどを使わせてもらったとき、使った後で「先ほどは○○を使わせていただき、ありがとうございました」というのはOK。これは相手からの厚意を受けたお礼として述べるので、正しい使い方になります。

また、あいさつをするときの「僭越ながら、ごあいさつさせていただきます」という言い方。これはあいさつをするように依頼・要請を受けたので、ごあいさつします・ごあいさつさせていただきますという意味で適切です。あるいは、結婚式の出欠はがきで「出席させていただきます」と書くと思いますが。これも相手からの依頼・厚意を受けたとみなして返事をしている、という意味で正しい使い方といえるでしょう。

まとめ

自分の使っている言葉について考えてみよう!

日々の生活の中で少し立ち止まり、自分が発する言葉について考えてみる。そんな経験を積み重ねることで、言葉遣いの美しい女性になれるのだと思います!受け取り方には個人差があると思いますが、いま使った言葉で相手はどんな気持ちになるだろう?、どう言われたらしっくりくるだろう?…と、相手の気持ちになって言葉を選んでみてくださいね♡

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