カレンダーでよく見る大安・仏滅……って何? 六曜と行事の関係性を解説!
カレンダーでよく「大安」「仏滅」といった言葉が書いてありますよね。それらの意味を知っていますか? それらは「六曜」と呼ばれるもので、冠婚葬祭などの日にちを占うための代表的な指標なのです。六曜を理解した上で、六曜と行事の関係性や、六曜をどの程度考慮に入れたほうが良いか、などをアドバイスしたいと思います。
六曜のそれぞれの意味を解説
六曜(ろくよう)とは、古代の中国から日本に伝わってきた暦の1つで、日にちや物事の吉兆を占う代表的な指標です。
六輝(ろっき)や宿曜(すくよう)と呼ばれることもあります。
それぞれの意味を、1つずつ詳しく解説していきましょう。
❇︎ 先勝(せんしょう)
先んずれば即ち勝つという意味があり、物事を先回りして早く済ませるとより幸運が舞い込んでくる佳き日とされています。
早いほうが吉なので、午前が開運の時間と言われており、反対に1日のうちの遅い時間である午後は凶とされています。
ただ、お祝い事などは午前中に始めれば、お昼をまたいで行っても吉です。
この日は、急用の対応や訴訟に良い日と定められています。
❇︎ 友引(ともびき)
友を引くという意味から、この日にお祝い事をすると、周囲の人も後ろに続き、めでたいこと尽くしになると考えられていますので、結婚式などの慶事にはオススメの日です。
しかし、友が続いては困るもの……葬儀などの弔事をこの日にすると不幸が続くという意味になってしまうので、避けられます。
この日は、朝晩は吉、昼は凶とされています。
❇︎ 先負(せんぷ・せんまけ・さきまけ)
先んずれば即ち負けるという意味で、先勝と逆の意味になります。
焦らずに平静を装うことが吉とされています。
この日は急用やアクシデントには良くない日のため、何事も起こらないように無難に過ごすと良いでしょう。
吉凶の時間帯も先勝と逆で、午前が凶、午後が吉です。
この日にお祝い事やお参りをするなら、午後から行うのがオススメです。
❇︎ 仏滅(ぶつめつ)
仏が滅する日という意味から、物事が終わる日とされています。
物事が終わるというと、大凶のようなイメージを持つかと思いますが、実はそんなことはありません。
物事が終わる日なので、悪縁を断ち切るのに適しており、人生をリスタートさせたい時にはうってつけの日柄です。
さらに、新しい物事を始めるには、大安より良いともいわれているのです。
❇︎ 大安(たいあん)
大いに安し日という意味で、昔は泰安と表記されていました。
六曜の中で一番の吉日と認識されている日柄ですが、正確には「してはいけないことが何もない日」という意味を持ちます。
邪魔されるものや凶となる時間帯がない日なので、結婚式などの慶事に選ばれることが多い、という程度の吉日です。
時には、小吉と捉えられることもあります。
❇︎ 赤口(じゃっこう・しゃっこう・せきぐち)
この日が六曜の中で一番不吉とされている大凶日です。
大凶のゆえんは、赤口が1日の時間帯に六曜を当てはめると、鬼門である丑寅の刻に該当することから、魔物が現れやすいと考えられてきたためです。
ただし、この日の正午だけは吉とされています。
この行事はどの六曜ならOK?
六曜は、行事と深い関わりを持っていて、「結婚式をするなら大安、仏滅は避ける」といった風習が今でも残っています。
そこで、行事について、いつがOKで、いつがNGかを紹介します。
❇︎ 結婚式
大安がもっとも良いですが、友引も友を幸せに引き寄せるという意味で良しとされています。
赤口や仏滅は縁起が悪いとして避けられる傾向にありますが、結婚式場では割引サービスを実施していることがあるため、赤口や仏滅を選ぶ人もいるようです。
❇︎ 葬式
葬式を避けるべきは友引のみです。
そもそも友引の日は葬儀場が閉まっているため、葬式を行えません。
友引以外であれば、縁起の良い大安でも縁起の悪い仏滅でも問題ないとされています。
❇︎ 引っ越し
大安が良しとされ、引っ越し業者の価格も上がる傾向にあります。
赤口や仏滅は避けるべきとされますが、引っ越し業者の価格が安くなるケースがあるため、お得に引っ越し可能です。
❇︎ お見舞い
お見舞いは、大安や先負が良いとされています。
赤口や仏滅は避けられるほか、友引も避けたほうが無難です。
友引は、病気が長引くと考えられているためです。
六曜をどの程度気にするべきか
このように、六曜にはそれぞれ意味があり、行事とも深い関係があります。
ただ、六曜を「ただの迷信」と考える人もいるため、気にするか気にしないかは人それぞれです。
ですから、例えば友人のお見舞いに行く時、入院している友人が六曜を気にしないのであれば、友引・赤口・仏滅に行っても問題ないでしょう。
ただし、結婚式や葬式のように多くの人がかかわる行事の場合、中には六曜を気にされる方もいるはずですので、できる限り気にかけたほうが良いのかなと思います。
六曜は、今もなお日本社会に根強く残る考え方なので、あなたが気にしないとしても、周囲のことを考えると、ある程度は考慮したほうが良さそうですね。
まとめ
六曜は現在も日本社会に根づいている
六曜とは、毎日の吉凶を占うための考え方です。
中国で生まれて日本に伝わったと言われており、現在も日本社会に根づいています。
あまり六曜を意識しすぎる必要はありませんが、結婚式は大安、葬式は友引を避けるという考え方は根強く残っているので、結婚式や葬式を行う場合は、ある程度考慮したほうが良いと思います。